本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883230525
作品紹介・あらすじ
アイヌ女性の青春遺稿。「とこしえの宝玉」(『アイヌ神謡集』)をたった一粒残して短すぎる生涯を逝ったアイヌ女性の美しい魂の記録。
本書の著者は1922年(大正11)19歳の若さで心臓病のため亡くなったアイヌの天才少女で、著名な言語学者知里真志保氏の姉に当たる。同書は彼女の手紙と日記を編集したもので、キリスト者としての魂の成長が美しい文章につづられ、胸をゆさぶられる。金田一京助氏から上京を勧められ、19歳で金田一氏宅に寄寓。4カ月後に死亡するが、金田一氏は、著者が同氏宅に滞在中に記していた日記を死ぬまで秘蔵していた。金田一氏が記した次の文は、著者の信仰をよく表している。「幸恵さんの短い生涯は実に露にぬれた真紅の花びらのように見えます。あらゆる不幸な人々を心の底から傷んで、祈り続け、自らは始終涙に濡れながら、ただ人の幸福のために生きて行かれたその半生、本当に感謝と祈りとの殉教的生活であったのです」(キリスト新聞 1984.5.5)より