いま、甦る聖徳太子: 御廟・叡福寺とともに

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  • Amazon.co.jp ・本 (119ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883381005

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  • ・国家法制の基礎を開き、外交を始め、仏教を研究し布教に努めた。特に重要なのは、習合思想で神道を存続させ、天皇家を守り、日本人の気質をつくったこと。
    ・仏教の普及と帰化人勢力の拡大→
    仏教の国教化の要請→
    物部守屋ら伝統保守派が天皇後継問題に絡んで内戦→物的生産を高める期待を集めた蘇我氏ら仏教派が圧倒的多数。聖徳太子もこっち側に立つ→
    神道を否定することは天皇家の根拠を否定することに気付いた崇峻天皇が次第に反発→
    蘇我馬子により暗殺。日本史で唯一明確に殺されたと公認された天皇→
    東アジアで最初の女帝である推古天皇の誕生。馬子による帝位簒奪の野望もあったかも。
    →摂政として聖徳太子が登場
    →習合思想=ええとこどり
     信仰宗教との折り合いの付け方
     一神教のイスラムやキリストは既存宗教を排除
     既存宗教を敬った先祖は永遠に地獄落ち
     英語だけ使え日本語使うな。
    →多神教のヒンズーは新米の神にもポストを与えることで折り合いをつけようとしたが一神教側が受け入れぬ。日本語の中に英単語を加える。
    →中国は様々な宗教を混交することで、先祖の信じた宗教もこうであったろうと感じさせる方法をとったが、これと一神教と折り合い悪い。エスペラント語をつくる。
    →習合思想は、習得した上で人間側で使用方法を選択する。いわばマルチリンガル。
    →習合思想によって、宗教戦争なくなった。加えて、文化を体系的に考える知的認識を失わせた。すぐに技術を導入。背景にある思想や組織原理を深く考えない。

    ・君子は和して同ぜず、小人は同して和せず
     自己を失ってはいけない、けど自己だけを出すのは愚の至り。自己を失わずに、しかも和していく。
     まずは我を捨てる。人間という大きなまとまりの中での我々。
     小さな我は私だけ、大きな我は我々ということか

  • 写真と図版が豊富に載ってて良かった
    著名人が結構寄稿してて笑ってしまった

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著者プロフィール

堺屋太一

一九三五年、大阪府生まれ。東京大学経済学部卒業。通商産業省(現経済産業省)に入省し、日本万国博覧会を企画、開催したほか、沖縄海洋博覧会や「サンシャイン計画」を推進した。在職中の七五年、『油断!』で作家デビュー。七八年に退官し、執筆、講演、イベントプロデュースを行う。予測小説の分野を拓き、経済、文明評論、歴史小説など多くの作品を発表。「団塊の世代」という言葉を生んだ同名作をはじめ、『峠の群像』『知価革命』など多くの作品がベストセラーとなった。一九九八年から二〇〇〇年まで小渕恵三、森喜朗内閣で経済企画庁長官、二〇一三年から安倍晋三内閣の内閣官房参与を務めた。一九年、没。

「2022年 『組織の盛衰 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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