あたし彼女

著者 :
  • スターツ出版
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本棚登録 : 46
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (607ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883810932

感想・レビュー・書評

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  • うーん、3章の途中、140pくらいまではすごく面白かったけど、あとはなんだかなぁ…展開もベタでアキちゃんトモくんの言動が実年齢より幼く感じたのと、アキの両親はいい人そうなのに、彼女が遊びまわっていた間、どうだったのだろう、とかついつい親目線で考えてしまった。まあ、最後はよかったね、みたいな。

  • 『あたし彼女』はやっぱ外せない。文学が担うべき永遠の仕事が「書くこと」「生きること」「愛すること」をその時代にいちばんぴったりな言葉で形にするということに集約されるのだとしたら、21世紀・日本で今作を越えられる文章にぼくはまだ出会ってない。第3回ケータイ小説大賞受賞作。

  • ケータイで読みました。

    2年前の携帯小説のある大会で大賞を受賞した作品です。
    とても独特な文章で某巨大掲示板などでもよくネタにされていたことからご存知の方も多いと思います。

    この作者さんのすごいところはあえてこの書き方を選んだことだと思います。
    作者さん自身のブログはとても普通です。
    みたいな
    もありません(笑)

    主人公はギャルで適当に生きてきた女の子。
    ある男性に恋をして少しずつ考え方が変わっていきます。

    携帯小説を小説として捉えない方にオススメです。
    ギャルな女の子の素顔がわかるかもしれません。

    日記のような文体ですがとても読みやすく携帯小説にありがちの矛盾点などがありません。
    とても楽しく読めました。

  • 彼氏も浮気相手も遊び相手も尽きたことのない主人公。
    23歳で仕事もせず、遊びたい相手と遊び、欲しいものは男に買ってもらう日々。
    そんな彼女の彼氏は、彼女を追いかけない。
    他の男たちと違う彼に彼女は戸惑い、次第に心から惹かれていく。


    10文字前後で改行されているのが、かなり独特。
    携帯小説らしい始まりだなぁと思いましたが、思ってたより入り込めた作品でした。

    後先考えずに生きていた彼女が、少しずつ変わっていく様子は微笑ましくて。
    彼氏サイドの話もあり、彼氏の気持ちの変化も楽しめました。

  • 第三回日本ケータイ小説大賞に選ばれた作品。
    「あたし彼女」。

    ネットで話題になっているようですね!実際私もネットのニュース(ジャンクっぽいところですが)で知りました。しかもそれによれば秋元康さんも絶賛だとか!
    携帯小説には注目しているので、これはひとつ読んでみようとおもい、本ではないですがネットで読んできました♪
     
    ネットではこの「文体」が話題になっているようですね!
    大体5文字程度で改行している…というより文節ごとであったり単語ごとであったり、ですね。そして必ず1行あきです。
    1行あきに関しては最早携帯小説では当然かなあという気がしないでもありません。PC視点だと問題なくとも、携帯で見た場合だと見づらいのですよね!(泣)最初は「ううむ…」と思っていましたが、自分で携帯用を書くようになってからそこは非常に実感しました。(泣)

    ともかくこの改行多用というのが、「あたし彼女」の特徴かなあと思います!


    傲慢、高飛車な性格の主人公アキ。
    セフレがたくさんいる中、合コンで出会った年上のトモと付き合うことに。
    浮気を繰り返すアキに、トモはとても優しい。そんなトモにいつの間にかアキは本気で恋するようになり、少しづつ変わっていく。しかし会うときはいつもアキからで、トモからはメールすら自発的に送られてくることはない。
    その理由とは、トモの過去の恋愛に関係していた。
    トモは、カヨという彼女と5年前に死に別れており、顔が似ているカヨとアキを重ねていたのだ。
    この告白を境に、別れを決意したり復縁したりということを二人は繰り返す。
    同棲を始めてからのある日、トモの地元(実家)に旅行にいくことになった二人。
    トモの両親は、アキとカヨが酷似していることに驚き心配する。それを知り、アキはトモへの信頼を失い暴言を吐いてしまう。
    風邪をひいたために旅行先から早めに切り上げてきたものの、二人の関係はギクシャクしたまま。そんな折、アキは妊娠に気づく。しかし仲直りできないまま、流産という悲しい結果になってしまう。
    産婦人科の帰り、その前で偶然にもトモと鉢合わせたアキ。
    そこでトモから投げられた言葉は「中絶したのか?」と信頼の無いものだった。
    ショックを隠し切れず、別れを決意したアキは実家に帰ることにした。
    しかし、そこにトモがやってきて復縁する。


    こんな感じ!
    最後は普通にハッピーエンドです。個人的には、思ったよりあっさりしていたかなという感じです。
    ケータイ小説では何故だか良く見かける、乱れた感じのセックス観、妊娠(流産なども)。入ってくるだろうかと思ったら、やはり入ってきました。暗黙の了解なのかもしれませんね。

    感想としては…思ったより普通の話だったかな??と思います。
    思ったよりも最後があっさりしていたように思います。

    口語体で書かれているところや、話題になっている短い改行などは個性的だなあと思います!ただ、ストーリーだけを切り取って考えたときに、まあまあ普通のストーリーではないだろうかという印象でした。
    ほぼ実話ということですが、これがもし自分の人生に起こったら、恐らく大きな出来事になるだろうと思うのですよね。しかし文章でその壮大さや臨場感を出そうとすると、恐らく実感したものの1/10も表すことはできない。そう思うのです。だから正直、まあまあ普通かなあという印象です。もちろん、それが良いとか悪いとかそういうものではなく、です。

    私の中では、アイディア賞みたいな感じの小説だったと思います!
    文章の雰囲気としては、面白いかなあと思うのですよね!
    で、ネット上でこの口語体についていろいろ意見が交わされていたのを見て、いろいろ考えてしまいましたっ。

    一人称と口語体…似て非なるものだけれど、自分の中では口語体の文章って味があると思うのですよね。尤も、この作品極端というかとても特殊だと思うのだけれども、口語体だからこそ伝わりやすいものというのはあるのだろうと思います。
    親近感があるし、どういう口語を使うかによって特徴が分かりますものね!
    例えばこの「あたし彼女」だったら、アキの傲慢さが分かりやすいなあと思うのですよね。
    尤も、ケータイ小説ではこういった雰囲気が多いですよね。
    三人称自体をあまり見かけない気がします。


    ところで、このケータイ小説のフィールドというのは、どうも韓流ブームに似ているところがあるように思うのですが…私だけでしょうか!?
    どちらも純愛なのです!
    そして密やかに話しに織り込まれる背徳感!
    それを乗り越えて究極の純愛にいたるというか…いつの時代も女性は純愛に弱いのかもしれませんね。(笑)尤も、その二つで違うのは、目が向く方向でしょうか。韓流は相手の男性に、ケータイ小説は自分自身に、目が向いていると思うのです。クローズアップされる部分が違う。行き着く場所が一緒でも…というのも時代の違いだと思います。


    最後に…。
    思ったよりも普通だったかなあという印象だと書きましたが、それでも実際泣きました!(照)
    それは、彼とのシーンではなく、おかんとのシーン!
    そこまで重厚に書かれたシーンではなかったんだけれども、サラッとしていながらもふいを突かれたみたいな安堵感がありましたね♪
    家族愛って凄いなあと…ケータイ小説を読むたびに思ってしまいます。


    この作品もメディア化されるのでしょうけれども、どうか恋空や赤い糸のように、原作が歪められないことを切に願います…!

  • 【新歓企画】ブックリスト:「大学1年生のときに読んでおきたい本たち」
    たぶんぼくは生涯この書き手のことを推し続けると思う。恋人とこの本どっちを取るかって言われたらまぁ恋人だけど、でも悩むよね。大好きだから。これまでに方々で書いたのを貼っておきます。
    「初めて泣いた本です。恋愛に絶望して、やさぐれて、性生活にだらしのない暮らしをしていた26歳の女性(無職・地方在住)が、心に傷を抱えた会社員との恋愛をきっかけに立ち直り、さまざまな困難を乗り越えて、とうとう幸せな結婚を手にするという話です。極度に貧しくした語彙で、改行を多用し、淋しい留守電みたいな独白口調で愛を語る、ケータイ小説界の最高傑作です。」
    「『あたし彼女』はやっぱ外せない。文学が担うべき永遠の仕事が「書くこと」「生きること」「愛すること」をその時代にいちばんぴったりな言葉で形にするということに集約されるのだとしたら、21世紀・日本で今作を越えられる文章にぼくはまだ出会ってない。第3回ケータイ小説大賞受賞作。」
    「ぼくが『あたし彼女』を大好きなのは、ぼくがコンテンツ消費する時に欲しいものがすべて詰め込まれてるからだ。それは、真摯に語ることへの無垢の信頼と、書きつつある物語への深い愛と、なけなしの語彙を適切な語りへと転換させる工夫だ。……やっと言語化できた。ちょっと、遅すぎた。」【U.K.】

  • 本作で特に好きな箇所がありまして、それは中盤に挿入されるトモの独白の一部分なのですが、

    (以下引用)
    " 天国という物が本当にあるなら、カヨはそこにいるの?
    何度空を見上げたかな 見えるかもって何度思ったかな
    見上げても俺には何も見えないよ "
     
    そう、これはまごうことなき恋空DISではないか。ケータイ小説の金字塔ともいえる大ヒット作・恋空における恋人の死に対する生ぬるい感傷を、恋空と同じ『携帯小説』の土俵で正面から

    否定しにいっちゃう

    この

    アグレッシヴな

    姿勢?

    それってちょっと

    カッコイくね?

    みたいな

    アタシ的に

    一目置いた?

    ケータイ小説

    みたいな

  • どうか我慢して読んでみてください。

  • ゼミのグルワでケータイ小説を扱っているため、とりあえずバイトの合間に読んでみる。。

    今までは本になったケータイ小説しか読んだことがなかったけど今回はパソコンで。←ケータイじゃない手(パー)

    合計400クリック以上したかな冷や汗てか改行が多すぎる。そして拙い。

    内容としては、ここ最近哲学的に男女の関係について考えていたから色々感じる部分があったり。。

  • 冗談半分で夜読み出したら、
    超つまんないのに読み続けちゃいました。
    不思議不思議、みたいな。

    主人公の女の子の考え方が序盤からぎゅるっと変化していくものの、
    それについていけない。
    変化が唐突だったり、それまでの自分から脱却することが
    簡単にできているように読めてしまい、そこに人間性を感じられません。

    流れも携帯小説らしく、超ありきたりな展開を組み合わせただけですが、
    恋空同様、今時の若者の心をつかむにはこれを読まないとはじまらない!?みたいな。

    そんな自分に刺さらない内容でも、最後まで読んじゃったのは、
    やっぱりこういう恋愛ものにわくわくする年頃なんですね、僕って♪

    つーことで、ろしひー、かれしー。

    === 序文引用ここから ===

    アタシ



    トモの彼女



    だからさ



    ねぇ



    キスしてよ

    === 序文引用ここまで ===


    トモくんはどこに行ってもモテますね。。。

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