江戸のくずし字学習図鑑

著者 :
  • 東洋書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784885959653

作品紹介・あらすじ

江戸のベストセラー図鑑『訓蒙図彙』でくずし字に親しもう。図版沢山、眺めるだけでも楽しい生きもの達!付録も色々ついて気軽に学びたい方に最適。お年寄りから子どもまで。

感想・レビュー・書評

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  • 変体仮名を各文字ひとつづつあげて,解説している。
    68頁は,「へ」。この元になった漢字を「邊」としている。
    ちがうだろう。正しくは「遍」だろう。「邊」はくずしても,こうは書かない。

  • この本の元になったのは江戸のベストセラー図鑑『訓蒙図彙』という本だそうです。今まで疑問に思っていたかなに関するものがこの本を読むことで氷解しました。

    僕は大学時代に、日本文化、ならびに日本文学を重点的にならうところに学籍をおいていたので、どうしても学習の過程でこういう古い文字やくずし字の書体なんかを学んでいたはずなんですけれど、途中で学問を放擲して違う世界に行ってしまって以来、こういうものとはトンとご無沙汰になってしまったなぁなどと思いながらページを紐解いておりました。

    肝心の本の中身は『学習図鑑』と銘打っているだけあって江戸時代に使われたかなが学習用になぞることができる箇所があったりと工夫をしているところや、「ゑ」などのあまり現代では使われない文字やお蕎麦やさんやうなぎ屋さんで使われている文字が実は江戸時代の崩し字にルーツがあることを知って、僕は『あぁ、なるほど、こういうことだったのか』と長年疑問に思っていたことに溜飲を下げることができて、それだけでも、この本に出合えた意味は十分にあるものだと確信をもって言うことができます。

    特にそばにかんしては『楚』と『者』が簡略化して僕らが日ごろ暖簾で見るようなああいう字体になったのかと思いました。ほかにも、引き出物でよくもらうタオルが漢字で書くと『多越留』という表記になっていることなど、最後まで読んでいて面白かったです。

  • 江戸のベストセラー図鑑『訓蒙図彙』でくずし字に親しもう。図版沢山、眺めるだけでも楽しい生きもの達!付録も色々ついて気軽に学びたい方に最適。お年寄りから子どもまで

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著者プロフィール

1962年生まれ。日本史学者。上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得退学。江戸文化を研究。著書に『血の日本思想史――穢れから生命力の象徴へ』(ちくま新書)、『日本語と道徳――本心・正直・誠実・智恵はいつ生まれたか』(筑摩選書)、『民話・笑話にみる正直者と知恵者』(研成社)、『子どもたちは象をどう量ったのか?』(柏書房)、『親子で楽しむこども和算塾』(明治書院)、『江戸のくずし字学習図鑑』(東洋書店)、『江戸ちえ』(中経出版)、『江戸時代の科学者』(全4巻、汐文社)など。

「2022年 『「新しさ」の日本思想史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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