西表島の巨大なマメと不思議な歌

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  • どうぶつ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784886223258

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  • ゲッチョこと盛口先生の西表島でのお話し。
    西表島のマメに興味を持った、きっかけから、実際に島へ行った話、そして文化との触れ合いまで。
    興味深く観察したマメや、西表島の文化が垣間見える。
    読みやすく書かれており、ゲッチョの語り口から、西表島の世界に惹きこまれていく。
    マメの名前は、島での呼び名と和名が併記されているので、わかりやすいように配慮されている。
    随所にフィールドワークで書き溜めた、スケッチが素敵

  • オバァは神女。ツカサ。
    沖縄では神職には女性がつく。
    最高位はキコエオオギミ(聞得大君)
    古くは、王妃よりも位が上だった
    沖縄には神社ではなく御嶽(うたきorウガン)がある。

    沖縄・西表島の祭りの話が1番よかった。
    ひそやかに伝えられていたものが、静かに消えていくことに悲しみを覚える。

    「ハネヲツクコマメ」
    →「ツクコマメ」
    →「チコホマメ」

    海洋島の植物の不思議

    海流散布型のマメ
    →たまに海流散布には向かないカナヅチのマメの中にも、浮くマメがある。

    ジュズダマ、食べられる。
    →ハトムギに改良されている

    沖縄、かつては水田で稲作をしていた。63年の大干ばつ以降、サトウキビ畑になった。

    巨大シジミ→キーゾ
    →ノコギリガザミとの戦いの歴史

    昔、イリオモテヤマネコは住民の食料だった。 
    →ヤマネコを食べると光る(ネコを捕りすぎないための言い伝え)
    マラリア撲滅のためにカダヤシを導入。
    田んぼは稲作だけでなく、魚取りの場としても重要。

    アブタ→カエル 

    「井戸端のカエルの歌」
    カーヌパタツァヌアブタマ
    パニバムイ トゥブゥケ
    井戸端のカエルが
    羽が生えて飛ぶようになるまで

    バガケラヌイヌチ シマトゥトゥミ アラショーリ
    我らの生命はシマとともにあらせてください。

    →本とは祭りのときにしか、歌ってはいけない。
    「種子取祭」

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著者プロフィール

沖縄大学人文学部教授

「2019年 『琉球列島の里山誌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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