イブラヒム、日本への旅: ロシア・オスマン帝国・日本 (世界史の鏡 地域 10)

著者 :
  • 刀水書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887085053

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  •  ロシア・タタール人のムスリム、イブラヒムの世界を巡る旅と彼の人生、そして途中で暫く滞在した日本(彼は、青年トルコ革命やロシア革命を現地で目撃、経験し理想と現実の大きな違いに苦しむように再び日本に来て最期を迎える)、激動の時代を生きた一人の人間のパーソナル・ヒストリーから世界史を捉えようとする意欲的な作品。内容は読みやすく、イスラーム等に知識がない人も、そして世界史がそれほど得意ではない人も理解出来る学部生向けの入門書、あるいは一般書だが、イブラヒムが長期滞在した日本の当時の動きが様々なプリズムで重ねられ、捉える事が出来、非常に刺激的なものだった。霞ヶ関への勤務日3日間を使って通勤電車で読了。

著者プロフィール

1951年生まれ。中央アジア近現代史。東京外国語大学特別教授、東京大学名誉教授。主な業績として『革命の中央アジア――あるジャディードの肖像』(東京大学出版会、1996年)、『中央ユーラシア史』(編著、山川出版社、2000年)、『イブラヒム、日本への旅――ロシア・オスマン帝国・日本』(刀水書房、2008年)、『激動の中のイスラーム――中央アジア近現代史』(山川出版社、2014年)、『テュルクを知るための61章』(編著、明石書店、2016年)、Kazakhstan, Kyrgyzstan, and Uzbekistan: Life and Politics during the Soviet Era(共編著、Palgrave Macmillan, 2017)。

「2017年 『テュルクの歴史 古代から近現代まで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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