ロビン・フッドの森: 中世イギリス森林史への誘い (世界史の鏡 環境 7)

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  • 刀水書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887085152

作品紹介・あらすじ

 本書の目的は,イギリス中世の森と人間のかかわりを歴史的にさぐることである。その歴史をふりかえりながら,森と人間のかかわりをアウトロー物語と忠実の両面から考えてみることにある。
 さて,中世イギリスの森のアウロトーといえば,シャーウッドの森に愉快な仲間と暮らすロビン・フッドを思い浮かべる読者は多いのではないだろうか。「金持ちから金銭を奪い取り,貧しい者に与える」というロビン・フッドのイメージは後世につくりあげられたもので,本来のものではない。
 そう,この物語をひもときながら,変幻自在のロビン・フッドの多様な姿をさぐってみたい。
 それにしても,森と人間のかかわりは多様であり,時代の経過とともにさまざまな変貌を遂げてきた。本書では,そのごく一部にすぎないが,いくつかのルートをたどって歴史の中の森を散策することにしよう。

感想・レビュー・書評

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  • p.3 ウッドが自然景観の森、中世的なフォレストは権力者によって狩猟の独占権が付与された制度的な森。
    p.17 ロビン・フッドとその一味が「王の鹿」をかすめ喰らって暮らしていたということ、言い換えれば、かれらは鹿の密猟という重罪をおかしたアウトロー集団であった。
    ☆(この1冊)21世紀の社会契約 シャフィク(根井) け
    p.200 すべての人に安心を(最低限の収入保証)。能力に最大限の投資を(市民の能力開発に投資、炭素・肥満の減少のためのインセンティブ)。効率的で公平なリスクの共有を(個人、家庭、雇用主、国とのあいだでリスクの割当を変えて、適切なリスク管理を)。

  • 第一章 ロビン・フッド物語
    13世紀紀元節
    百年戦争
    商人としての活動
    騎士道精神から商人気質へ
    ジビエで饗宴
    変幻自在のヒーロー
    第二章 ガメリン物語
    遺産相続
    ギャングと御社
    ガメリン物語と暴力
    第三章 森と兎
    アカジカの優位
    シカは王のもの
    ウィンザーの森
    第四章 ニューフォレストの怪
    天罰説
    陰謀説
    事故説
    フランス関与説
    第五章 「森の町」ウッドストック
    パークの鹿・樹木
    ウッドストック法
    第六章 マグナ・カルタと御料林憲章
    王族の結婚式とクリスマスの晩餐
    第七章 グロウヴリィの森
    1603年の小暑
    オーク・アップル・デイ
    祭りの復活と現在

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著者プロフィール

1953年宮城県に生まれる。早稲田大学教育学部卒業,明治大学大学院文学研究科西洋史学専攻博士後期課程単位取得満期退学。
東北公益文科大学名誉教授。

「2022年 『ロビン・フッドの森』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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