ベイジル: ねずみの国のシャーロック・ホームズ (子どもの文学・青い海シリーズ 27)
- 童話館出版 (2014年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
- / ISBN・EAN: 9784887501485
感想・レビュー・書評
-
ホームズのネズミ版パスティーシュ作品(ホームズも出てきます)です。児童書なので小学生中学年からがお薦めのようです。双子姉妹の子ネズミ、アンジェラとアガサが誘拐され、ネズミのホームズ、ベイジルと助手のドーソンが事件解決に乗り出します。教訓として「知らない人について行ってはいけないよ」というような内容になっていますので、低学年のお子さんにも楽しんで欲しいと思います。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『ねずみのとうさんアナトール』と同じコンビが描くねずみの探偵ベイジルの物語。
探偵ベイジルの活躍を助手のドーソン博士が報告する形は、ホームズと同じ。作者のタイタスはロサンゼルスのシャーロック・ホームズ協会会長を務めたこともあるホームズファンなので、登場人物やキャラクターがそのまま。それを知っていると楽しさが増すが、もちろん知らなくても読める。
謎解き自体は大したことないので、そこはがっかり。
絵本ではなく、文章多めの児童書だが、今どきの子どもたちには読みにくいかも。1885年の物語ということになってるし。
アナトール同様ねずみたちは人間そっくりに生活していて、パイプを吹かしたり、バイオリンを奏でたりする。(服装は人間のままだけど、足は裸足なのが面白い。)家具調度、服装など見ていて楽しい。
大人にはいいかもしれない。 -
良く出来た子供向け探偵ものだった!
ねずみの読む新聞の名前などがいちいち可愛く、イラストも素敵だった。 -
作者のイブ・タイタスさんって、アメリカ出身だったんだ。
だって、この本はロンドンのベイカーストリートが舞台だし、同じ作者でこの本と同じくポール・ガルドンさんが挿絵を描いた「ねずみのとうさんアナトール」は三色旗がはためくパリが舞台。でもタイタスさんはニューヨーク出身。
と言うことは、タイタスさんは単にシャーロック・ホームズ好きが高じてベイジルを書き、チーズがとても好きだからアナトールを書いたということなのだろうか?
https://booklog.jp/item/1/4924938335
まあ、「アルプスの少女ハイジ」のアニメを制作したのが日本人だと知ったヨーロッパ人はみんな驚くらしいから、それと比べたら取り立てるようなことではないけれども。
シャーロック・ホームズがねずみの名探偵ベイジルになり、ワトソンはドーソン博士へ。
この本ではドーソン博士の語りで進行し、2人の軽妙な会話や、ベイジルが何気なくやり過ごした後でドーソンに打ち明ける鋭い洞察など、ホームズ作品の持ち味がそのまま転写されているかのよう。
そして、ねずみをキャラクターにしたことで、人間では無理なねずみ特有の動き方や、ねずみの大家族の描写などがプラスされ、魅力を増すスパイスになっている。
本編のページ数もイラスト込みで124ページと多くないので、コナン・ドイルの作品を手にする前の小学校高学年くらいが読む入門編としておすすめ。 -
単なるねずみバージョンのホームズものでなく、ホームズが生きている時代に、ベイカー街221Bの近くに住み、ホームズの推理を聞いて勉強しているねずみのベイジルさんのお話。
変装とかもして、ホームズ感ある。
でも、翻訳の問題だけど、日本語にない現地の言葉とか、ちょっと難しい言葉に注釈があるんだけど、『一蓮托生』とか『もっけとさいわい』とかには注釈がないんだよね。
あってもよくない? -
かの有名なシャーロック・ホームズを尊敬し、彼のような名探偵になりたいねずみのベイジルは、ベイカー街の地下に引っ越してきました。ところが、2匹の子ネズミ誘拐事件が発生。ベイジルは友人の医者ねずみ、ドーソンと事件の解決に乗り出します。
ホームズ顔負けの名推理と大冒険。ガルドンの素晴らしい挿絵が楽しい本です。