奇蹟を求めて: グルジェフの神秘宇宙論 (mind books)

  • 平河出版社
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  • / ISBN・EAN: 9784892030383

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  • 「奇跡を求めてグルジェフの神秘宇宙論」 P.D. Ouspensky



    もし牢獄にいる者に脱出できるチャンスがあるならば、自分が牢獄にいるという事を認識する事。

    人間には能動的能力の本能センター、受動的能力の動作センター、中和的能力の性センターという三つの低次センターと、知性センター、感情センターがある。

    人間の進化とは意識の進化であり、それは無意識には進化しない。

    為す事のできない機械的な存在である限り、つまり全てが偶然起こるような人間は、永続的な単一の「私」を持つ事はできない。

    知識が存在を凌駕すれば、「知ってはいるが為す力がない」状態であり、それは無用な知識。他方、存在が知識を凌駕すれば、「為すことはできるが知らない」状態であり、その獲得に費やされた努力は無駄になる。

    存在の道を伴わずに知識の道が発達すると虚弱なヨーギが生まれる。知識を伴わずに存在の道が発達すると愚かな聖者が生まれる。

    知識は一つのこと、理解はまた別のこと。

    世界は振動と物質、あるいは振動している物質から成り立っている。振動率は物質の密度に反比例する。


    「絶対」の原子だけが分割不可能で、次の段階の原子は「絶対」の原子三つから成っている。
    絶対の原子数=1
    全宇宙の原子数=3
    全太陽の原子数=6
    太陽の原子数=12
    全惑星の原子数=24
    地球の原子数=48
    月の原子数=96

    我々は自分の内に他の全世界の物質を持っている。人間は語の完全な意味における小宇宙であり、その中には宇宙を構成している全ての物質があり、宇宙の生命を統治している同じ力、同じ法則に動かされている。従って、人間を研究する事によって全宇宙を研究でき、宇宙を研究する事によって人間の研究ができる。


    炭素は能動的力の導体、酸素は受動的力の導体、窒素は中和的力の導体。

    人間は、馬車、馬、御者、主人の4つから成る。主人は真我。主人の声を聞く御者は知性。御者は主人の話す言語を習得する事。そして馬の操縦法、馬車の繋ぎ方、餌のやり方、手入れ方法、馬車の調整法を習得する事。次に、馬は感情。馬車は肉体。

    宇宙3原理
    宇宙の全ての行動、現象は能動的、受動的、中和的の同時的な働きの結果。

    宇宙7法則(オクターブの法則)
    宇宙の全ては振動から成っている。それは上方であろうが下方であろうが、周期的な加速と減速を伴って進展する自然界のあらゆる振動の特質。振動の元の推進力は均等にではなく、交互に強くなったり弱くなったりする。振動は推進力及び、媒体やその他の性質によって定められた一定期間だけ規則的に進展し、ある瞬間、一種の変化がその中で起こり、性質と方向を変える。これをインターバルという。インターバルはミファとシドの間で起こる。振動の非連続性と力の進路変更。
    振動が倍加される期間は、振動中の増加率に比例した八つの不均等な段階に分割されている。8番目の段階は振動数が2倍になって第一の段階を繰り返す。
    ド:1
    レ:9/8
    ミ:5/4
    ファ:4/3
    ソ:3/2
    ラ:5/3
    シ:15/8
    ド:2

    振動の減速の瞬間、元の進路からの脱線が起こる。

    オクターブの法則は、
    ・進路変更の原理。
    ・あらゆるものは同じ場所に同じ状態で止まる事はなく、上昇か下降する。
    ・上昇、下降の進路の中でも強弱が絶えず起こる。

    オクターブがインターバルを通り抜ける瞬間に力と特性がぴったり合った付加的ショックが入ればそのオクターブは性質も方向も変えずに先に進む。

    シドの間は、ミファの間よりもずっと強い付加的ショックが必要。

    創造の光は下降オクターブであり、「絶対」から始まり、「絶対」は全てでオクターブの「ド」。
    下降オクターブでのドシ間のインターバルは「絶対」の意志によって埋められる。ファミ間のインターバルは地球上の有機生命体によって埋められる。最後の「ド」は無である。

    付加的ショックは人為的にも生み出せる。自分の活動のあらゆる道程において、インターバルの瞬間を認知し、付加的ショックを生み出す事ができるようになること。

    受動的に「起こる」から能動的に「為す」事。

    宇宙の下降オクターブは創造的、上昇オクターブは進化的。
    *物質化が創造的、非物質化が進化的。

    内的振動について、振動の中では別の振動が進行しており、全てのオクターブは多数の内的振動に分解できる。

    地球上の有機生命体は惑星と地球間のインターバルを埋めるために生み出された。いわば地球の知覚器官であり放射器官。

    人間社会は惑星の影響の受信に関して高度に敏感な集団。

    生命は下方ではなく、上方からやってきた。(霊主体従)

    人間の意識について
    第一:眠っている時
    第二:起きている時
    第三:自己存在意識
    第四:客観意識(悟り)

    第一と第二は等しく主観的。第三になって初めて人は真に目覚める。ほとんどの人間は眠ったまま生を送り、眠ったまま死ぬ。
    第三の状態なしでは第四の状態は得られない。
    高次感情センター、高次思考センターは、自己存在意識と客観意識と結びついている。

    人は1人では目覚める事ができない。目覚めている人に起こしてもらう事。

    人は可能性の大部分が開発されず、使われないままでいる。

    目覚めている人はその人の磁力センターを用いて眠っている人を直接的に影響し覚醒させる(直接的影響)。意識的影響だけなら書物や哲学体系、儀式を通じても伝えられる。

    第四の道の階段を登るためには、彼のいる段に別の人を連れてこなければ進めない。
    高く登れば登るほど、自分の後を登ってくる人に依存する事になる。

    弟子のレベルが高ければ高いだけ師のレベルも高くなる。

    弟子は決して師のレベルを知る事はできない。

    7つの宇宙
    第一宇宙:プロトコスモス(第一宇宙)創造の光における絶対、世界1
    第二宇宙:アヨコスモスorメガロコスモス(巨大宇宙)全世界、世界3
    第三宇宙:マクロコスモス(大宇宙)銀河系、世界6
    第四宇宙:デュートロコスモス(第二宇宙)太陽系 世界12
    第五宇宙:メゾコスモス(中宇宙)全惑星 世界24
    第六宇宙:トリトコスモス(第三宇宙)人間
    第七宇宙:ミクロコスモス(小宇宙)原子

    人間が摂る3種の食物(外界から一定量の振動の受け取り方)
    第一オクターブ:食料、飲料
    第二オクターブ:空気
    第三オクターブ:印象(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)

    ラソファは人間にとって食物の役割を果たしている
    ラが能動的要素
    ソが中和的要素
    ファが受動的要素

    人間の意識段階は、密度の段階や振動の速度と相関している。
    物質の密度が高ければ高いほどその意識と知性は低くなる。逆に振動の密度が高ければ高いほど意識と知性は高くなる。

    あらゆる生物の存在の宇宙レベルは決定されている。 
    3つの宇宙的特性
    1.その生物が食べるもの
    2.何を呼吸するか?
    3.いかなる生活環境で生きているか?

    人間は三層、羊は二層、虫は一層から成っている。人間の最下層は虫から、最下層と中層は羊から成る。

    一つのコスモスと別のコスモスとの関係性は、ゼロと無限の関係と同じ。

    コスモスは11次元ある。

  • 非常に捉えがたい神秘家グルジェフ。その講話を弟子のウスペンスキーがまとめたもの。グルジェフについて知りたい場合に最初に読む本としてお薦め。

  • オカルティズムをこえて、意識拡大のための最良の本です。

    結構、難しい内容も多いので数回、読まないと分からないです(T_T)

  • グルジェフに関してはやはり読む必要はあるな。最初に読むべき本としては少し疑問点はのこるけど。

  • グルジェフ関係では、一番いい本だということになっている。

  • ウスペンスキーが書き著した、神秘思想家グルジェフの全体像を掴むのに最適な一冊。
    数ある(そんなにないか)グルジェフ本の中でも、最も読みやすい部類に入るのではないだろうか。
    目に見えない部分は目に見える部分よりも圧倒的に多いのだ。

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