時の顔 (ハルキ文庫 こ 1-11)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 59
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (535ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894564763

感想・レビュー・書評

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  • 短編集11編
    表題作が面白い

  • 巨匠・小松左京の短編のうち、「時間」をテーマにした作品を集めた短編集。比較的初期の作品が多いせいか粗削りな印象の作品が多く、こなれていない感を受けるところも正直あります。ハルキ文庫に納められたその他の短編集と比較すると若干地味め。

    が、SFデビュー作「地には平和を」に込められたパワーは凄かったですね。この作品も「こなれていない感」がある最初期の作品なんですが、小松左京にしか描けない独特の世界観・社会観・人間観が既ににじみ出ています。「ホムンよ故郷を見よ」も良かったですね。彼の作品は、SFの枠を超えるメッセージが常に秘められています。一SF者として、読むたびに身が引き締まる思いがします。

  • 大好きな小松さんの、大好きな時間SF。
    「時の顔」「御先祖様万歳」「地には平和を」が既読。

    「お茶漬の味」はSFっぽさも、日本人に訴えかける切なさも、素晴らしかった。「ホムンよ故郷を見よ」のスケールのでかさに唸り、「哲学者の小径」は京都で学生生活を送ったものにはまた格別の響きがあり、「比丘尼の死」「骨」の怪奇ホラー風味にぞくぞくする。
    「痩せがまんの系譜」「失われた結末」にはふふっと笑ったり。

    小松さんの作品は、宇宙ものと時間ものが特に好き。
    とはいえ未読の作品がたくさんあるので、どんどん読んでいきたい。

  • タイムトラベルものの短編集。表題作は、タイムトラベルと本格推理が融合した傑作。

  • 小松左京氏の作品は2作目。復活の日、が面白すぎたので、それと比較すると物足りない。こちらは短編集だけれど、彼の作品は長編の方が面白い予感がする。

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著者プロフィール

昭和6年(1931年)大阪生まれ。旧制神戸一中、三校、京大イタリア文学卒業。経済誌『アトム』記者、ラジオ大阪「いとしこいしの新聞展望」台本書きなどをしながら、1961年〈SFマガジン〉主催の第一回空想科学小説コンテストで「地には平和」が選外努力賞受賞。以後SF作家となり、1973年発表の『日本沈没』は空前のベストセラーとなる。70年万博など幅広く活躍。

「2019年 『小松左京全集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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