上海トラップ (ハルキ文庫 う 3-1)

著者 : 内山安雄

• 角川春樹事務所 (1999年12月1日発売)

感想・レビュー・書評

[亮さんの感想 · 2019年10月5日]

証券マンだった主人公飛島は、かつて仕事での危機を、顧客の龍道に救われる。中国残留孤児２世のヤクザ者。
ひょんな繋がりから、上海出身の明子と名乗る女性と出会い、結婚するが...突如、全財産を持ち逃げされる。その裏には結婚詐欺組織が...
初めて読む作家だが、伏線が凄まじい。読ませる読ませる。
ダメ人間が修羅場を潜り、成長して行く様は中々に小気味好い。
ただ、物語終盤までは素晴らしいのに、最後のオチがなぁ。
別の作品も、ぜひ読んでみたい作家さんでした。

[ことぶきジローさんの感想 · 2012年9月17日]

中国人女性に翻弄される主人公の飛島を始めとする男たち。本当に中国人はしたたかというか、自分の利益しか考えてないよな。日本人と中国人の考え方を現実的に描いたサスペンス。面白い。

[siodaさんの感想 · 2009年5月24日]

舞台を見に行った勢いで、原作を読んでみた作品。
振り回される主人公。
でも、その中でどんどんたくましく成長していく姿は、ちょっと格好良かったです。
中国女性に男たちが振り回される姿はびっくりの展開ばかり。
読み終わったのに、本心はいったいどこにあったのか見抜けない・・・

自分の生活では体験できないことだらけ、怖いもの見たさで読んでみるにはいいかもです。