ことりのギリ

  • 光村教育図書
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感想 : 5
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  • / ISBN・EAN: 9784895728607

作品紹介・あらすじ

動物たちの国に、レオンという小さなライオンがすんでいました。レオンは、ほかの動物たちに大きな約束をしました。ぼくが王さまになったら…。

感想・レビュー・書評

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  • 動物たちの国の王さまの話。ぼくが王さまにはなったら〜とレオンというライオンがある約束をしました。ところがレオンは王さまになっても約束を守らず動物たちは、不満だらけです。隣りの国と戦争を始めます。
    やがてギリという名のヒナがかえります。ギリは王さまの冠を奪い豚の頭に載せました。〜豚の次はワニ〜ロバ〜ゾウ、いぬ、キツネ、ゴリラ、みんなおかしな事ばかり言いました。でとうとうギリは冠を海に沈めました。~さて海の魚が〜

  • 高学年~大人向きかな。

  • シュールな絵本でビックリしました。結局何が正しいのか、よくわからなくなります。マリオ・ラモさんは『いちはんつよいのはオレだ』のおおかみシリーズ絵本がユーモラスで好きですが、こんな絵本も書かれるんですね、意外でした。

  • 非常に奥深いお話でした。

  • 「ぼくが王様になったら」と、大きな約束をしておきながら、実際に王様になったら公約不履行のうえ独裁に走ったライオンと、怖いもの知らずの小鳥の話。
    「裸の王様」を複雑にしたような感じ。

    ギリは「そんなのおかしいよ!」と言える、羽を折られていない小鳥。
    ライオンの王冠を奪って他の動物の上に落とすけれど、他の動物たちもみな自分に都合のいい世界を作ろうとする。
    何度首を挿げ替えても同じ。

    欲望に忠実な豚や象や、自分と同じ価値観しか認めない愚かなロバや犬も怖いけれど、一見いいことをいってるっぽい狡猾なキツネが怖い。
    そして一番怖いのは、よくわかんないからライオンにまかせておけばいいんじゃないかな、と考えるゴリラ。

    空を飛べるギリは王冠を捨てダメな世界を捨てて旅立てる。
    でも、王冠を失ったアナーキーな世界はこのあとどうなるんだろう。
    (と、考えていたら:「Stage of the ground」が頭の中に流れた。
    “飛べない君は歩いていこう 絶望と出会えたら手をつなごう”)

    ハッピーエンドを思い描けない結末は現実の世界を映し過ぎていて、好きだけど笑えない。
    でもおすすめ。他のひとに読ませて感想をききたくなる。
    子供によさそうな絵だけど、これは大人向けだなあ。


    著者はベルギーの人。
    そういえばベルギーも右傾化しちゃってるんだ。

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