30%の幸せ: 内海隆一郎作品集

著者 :
  • メディア・パル
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896100914

作品紹介・あらすじ

雑木林に通う少女、ガソリンスタンドで働く少年、退職の日のサラリーマン、芋ようかんをつくるおばあさん…人びとに届けられた「人生の贈りもの」。心にしみる珠玉の20篇。

感想・レビュー・書評

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  • 30%の幸せって、、、、
    始めは、50%の幸せ、、人生の半分が不幸せで、残りの半分が幸せ、、、、
    30%って、少なくないの?なんて、思いながら、この短編集を読んでみた。

    20篇も入っているのに、一つ一つ、充実感のある話。
    最初の「相棒」なんて、こんな事あれば、人と人が、優しくなれる気がする。

    最後のあとがきで、この本の表紙一つ眺めていても、一つの物語が出来あがっている。

    子供が小さい時、ブルーナのうさこちゃんの絵本で、文字が無いのに、子供と、話を作って楽しんだのを、思いだした。

    本って、やはり、楽しいね!心が豊かになるね!と、、、、、
    つらいことが多いほど、嬉しいことには敏感になれる。って、

    そして、嬉しかったことが、あれば、其の事に、感謝することを、忘れてはならないだろう。
    先ずは、この本を読んで、ほっこりした気分なれたことに、感謝!!!

  • しみじみ読んだ.良い本に出会った.

  • 読後感がさわやかです。

    短編集で、気楽に読み進めることができます。

    中2の娘が通う学習塾の塾長が「入試に出題される本」、として紹介し、娘のために図書館で借りたのですが、結局私だけが読んで返却しました。

    「30%の幸せ」とは、うまくつけられたタイトルだと思います。

    主人公はみなごくありふれた生活を送る人間なのですが、そこに訪れる小さな幸せに読者は心底安らぐことと思います。
    なかなか実生活で、30%の幸せに満足を感じるのは難しいのですが、自分も視点を変えて、ささやかな出来事に幸せを感じられるようになりたいと、思うのでした。

  • 時間があれば

  • ほんの日常で、あたりまえに生じる寂しさ、悲しみ、そして後悔。生きていく上で、他人であろうと身内であろうと人が人と関われば、決して避けられない障害が現れる。程度に差はあろうとも、それを不幸と呼ぶなら、そこから抜け出たとき、いや抜け出すための一縷の光明が見えたとき、それを幸せと呼ぶのだろう。そして、その幸せをもたらしてくれるのも他人であり身内である。そんな温もりのある短編を贈っていただいた。

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著者プロフィール

1937年生まれ。岩手県出身。立教大学卒業。出版社勤務を経て作家に。69年「雪洞にて」で文學界新人賞受賞。他に『家族の肖像』(新潮社)、『欅通りの人びと』(講談社)など。

「2022年 『だれもが子供だったころ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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