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- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784896292886
作品紹介・あらすじ
江戸中期の国学者、本居宣長の和歌「敷島のやまとごころを人問はば朝日に匂ふ山桜ばな」に、フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスの音楽とつうじる魂の音を聴く。著者は、その音楽の精神と思想をめぐって深く思索し、縦横に語る。シベリウスの音楽は「清潔」であり、「純粋な冷たい水」を飲み干すごとく、ぬるき現代社会に生きるわたしたちの渇きを癒してくれるだろう。本書もしかり。シベリウスを愛する著者の声がときに烈しく、ときにあたたかく響いている。
感想・レビュー・書評
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フィンランドの作曲家シベリウスと、江戸時代の学者本居宣長。意外な名前の組み合わせがタイトルのこの本は、長年活躍されている文芸評論家、新保祐司さんのシベリウスをめぐる評論エッセイです。今年はシベリウスと、同じく北欧の作曲家ニルセン、ともに生誕150周年にあたり、クラシック音楽ファンの視線は北欧に向けられているのです。
若い世代にとって、北欧と言えばデザインばかりに目が行きがちかもしれませんが、違った角度から北欧の魅力を知るきっかけにしていただければと思います。著者の新保さんのシベリウス愛が伝わってくる一冊です。
カバーの絵は、東山魁夷がフィンランドを描いた作品です。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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