アロンの杖 (イギリスの文学 20)

  • 八潮出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (436ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896500820

作品紹介・あらすじ

機械文明の桎梏を打破し、真に人間として生きるにはいかなる方途があるのか?第1次大戦後の混迷するイギリスとイタリアを舞台に、ヨーロッパ文明に潜む危機と脅威を容赦なく抉り出し、「生」の新たな方途へのヴィジョンを大胆に提示しようとするロレンスの問題作。

感想・レビュー・書評

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  • 10あるロレンスの長編小説中(共作の『ユーカリ林の少年』、未完の『ミスター・ヌーン』、『チャタレイ夫人の恋人』の雛型『ジョン・トマスとレディ・ジェーン』の3作を除き、『セント・モア』や『処女とジプシー』、『死んだ男』等は中編として数に入れない場合)、7番目の作品。妻からの支配的な愛情に辟易したアロンは、突如妻子と炭鉱町での仕事を捨て、プロとして通用するフルートの演奏を武器に、ロンドン、ノヴァーラ、フィレンツェへと旅をする。ただしもちろんただのロード・ノヴェルではなく、道中出会ったリリーら一癖も二癖もある人物と気難しく腹を探りつつ付き合い、哲学的な論争を重ねる。ストーリーに楽しめるところは全くなく、ロレンスの思想が登場人物を通じてこれでもかと語られる小説で、正直読むのはかなり苦痛。ただし翻訳は良い

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著者プロフィール

D.H.Lawrence.
1885 ~ 1930 年。イギリス出身の作家。
大胆な性表現や文明社会と未開社会の葛藤などを主なテーマに据えた。
イギリスからイタリア、オーストラリア、ニューメキシコ、メキシコと遍歴。
この間に、『アーロンの杖』『カンガルー』『翼ある蛇』などの問題作を
次々と執筆。ローロッパへ戻ってものした『チャタレイ夫人の恋人』が
発禁処分となるなど、文壇の無理解もあり長編の筆を折る。
その他の代表作に『息子と恋人』『虹』『アメリカ古典文学研究』
『アポカリプス論』など多数。

「2015年 『ユーカリ林の少年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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