ウォールデン 森の生活 Walden (ラダーシリーズ Level 3)

制作 : マイケル・ブレーズ 
  • IBCパブリッシング
2.90
  • (1)
  • (1)
  • (5)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 62
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896844603

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • アメリカのマサチューセッツにある池のほとりに小屋を自分で建てて2年間そこで生活した男の話だ。小屋を建てる前にジャガイモを貯蔵する地下室を作ったり、パンを自分で焼いて食べたりと楽しそうだった。小屋は小さく家具もシンプルでとてもよかった。やってみたいと思った。

    オススメ度:
    ★★★★★

    にゃ~(海洋資源環境学専攻)

    所蔵情報:
    品川図書館 837.7/Y73/3/語学

    オンライン(プロジェクトグーテンベルグ、原書):
    ※オープンアクセスなので、どこからでも読めます※
    https://www.gutenberg.org/ebooks/205

  • ミニマリストの古典。セネカ、老子から、ロルフ・ドベリ、佐々木典士、しぶにバトンを渡すような、シンプルライフの入門書です。


    ミニマリストという言葉が市民権を得るようになり、本屋でも、メディアでもこの言葉をみない日は無くなりました。
    (私が興味を向けているから、という理由もあるかもしれません)

    少なくとも10年前までは、私はこの分野に無知そのものでした。ハードな残業と、毎日の飲み歩き、雑多なメディアに溺れていた時分には、夢想したこともない。一見不便な質素な生活スタイル。それがミニマリズムでした。

    ウォールデン森の生活は、そのミニマリズム、シンプルライフを150年前に実践したアメリカ人の著作です。ヘンリー・ソロー。塾講師や家業の工場業などを転々とした彼は、生きづらい大衆社会から距離をおくため、森の中で自給自足の生活を始めます。
    その二年間の生活で気づいたことが一冊にまとまっています。

    読んでどうだったか、と言いますと、実はそこまで新鮮ではありませんでした。見知ったフレーズが散りばめられています。しかし、それがまた良いのです。

    ・モノに使われず、使いこなしなさい
    ・誰かの財布を富ませる為でなく、自分のために働きなさい
    ・心を縛るニュースからは距離をおきなさい、、、

    冒頭でも触れましたが、過去精読した本に近しいフレーズを多数見つけることができるのです。

    しかも、それは古典に限りません。
    ここ10年で出版された、佐々木典士さんの、『もう、僕たちにものは必要ない』や、
    ミニマリストしぶさんの『手ぶらで生きる』にも同じエッセンスを見つけることができます。

    彼らがソローを読んだかどうかは分かりません。
    ですが、少なくとも、彼らはシンプルライフのメリットを頭と身体で理解し、価値観を共有している。
    そして、知識だけに終わらせずに、自分の生活で実践している。この二点においてどの本を読んでも高い説得力があります。
    お気づきと思いますが、私は時代と場所を超えて異口同音に語られる哲学に、コロリとやられてしまいがちです。悪い癖です。


    正直、この本がベストセラーにはならない確信があります。

    資本主義において、この本を売り出しても、何ら新たな需要を生み出さないからです。
    逆に人々の目をさまさせ、消費意欲を減らしてしまう。正しいが故に、消費者社会においてはその存在自体が間違っているのです。何とも面白い話です。

    例えば、新聞社、出版社からしてみれば、『ニュースを読むべきではない』と豪語している本に、広告費を積極的に捻出するでしょうか。
    恐らく、控えるでしょう。それよりも、本を読むほど頭が良くなる、新聞を読む子はIQが高い。そんな記事に飛びつくはずです。
    ソローの至言はネットニュースに取り上げられない。見つからない。
    だからこそ今の社会を俯瞰できる、希少なシンプルライフ実践書だと言えます。

    お金、仕事、持ち物、人間関係
    どれか一つ困っている事があったら、読んでみてください。森に住むことはできなくても、あなたにあったフレーズが見つかるはずです。

    ※今回はラダーシリーズの単語を絞った洋書で読んでみました。日本語訳も出ています。













  • ラダーシリーズのレベル3の本。
    英語を覚えるために読んだけれど、こじらせた中二病みたいな内容の啓蒙本で自分好みではなかった。

    今の社会で心をすり減らしてお金持ちになろうとあくせく働くのはおバカさん。森で原始的な必要最低限の生活をして心を豊かにすれば十分幸せ!
    …といったわかりやすいお話で、こういう極端な思想は単純なのでお子ちゃまの頃の自分ならば感銘を受けたかもしれない。

    ある意味とても自己中心的で社会の維持という視点が抜けた考え方でもあるので、どこの国にも属さない無人島を買い取って実践するには良いのかもしれないね。
    必要最低限のモノしか持たない生活は悪くないと思うけれど、何事も現実とのバランスは考えないといけないように思いました。

  • 最初はちょっと面白いかと思ったけど、衣服についての章に「靴よりはだしの方がいい」とか、建物についての章に「アラブやアメリカインディアンのようなシンプルな家具」とか書いてるのを見て、もう読むのが嫌になった。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

(Henry David Thoreau)1817年、アメリカ・マサチューセッツ州ボストン近郊のコンコードに生まれる。詩人、作家、思想家、ナチュラリストなど多彩な顔をもつ。ハーバード大学の学生時代から、古代ギリシャ、ローマ、中世ヨーロッパの文学を深く愛し、また東洋思想にも興味をいだく。大学卒業後、『自然』の著者で超絶主義者のエマソンらと親交を結ぶ。自らの実践と観察、思索から生みだされた『森の生活』、『メインの森』、『一市民の反抗』、『生き方の原則』、『ウォーキング』など数多くの著作のほか、アメリカ先住民や考古学、民俗学、博物学、生態学への関心を深め、最晩年まで続く膨大な日記に書き記す。1862年没。

「2009年 『ソロー語録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ヘンリー・デイヴィッド・ソローの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×