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- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784896949902
感想・レビュー・書評
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シダの生態や分類など、シダそのものについての本かと思って読み始めたが、シダと人との関わり合いについての本だった。著者は、千葉県生まれで、今は沖縄大学の先生。常識とは相対的なものだということが、シダと人との関係を例に挙げて繰り返し書いてある。例えば、スギナは沖縄に分布していないので、著者が教えている学生は、ツクシが食べられるという、著者にとっての常識を知らないし、そもそもツクシの実物を見たことがない(155~157ページ)。カツオブシを木の皮だと思っていた学生がいたという話(24ページ)には少々呆れたが、所詮は程度問題か。ワラビを食べたことはあるし、わらび餅も好きだが、ワラビのことを知っているかというと、そんなことはない。その辺にワラビが生えていたとしても、見分けられるとは思えない。そもそも、ワラビってどこに生えるんだろう。クサソテツ(コゴミ)は、実家の庭に生えているなあ。そういう話を妻としていたら、上の娘が「シダってなあに?」と聞いてきた。やれやれ。2012年4月8日付け読売新聞書評欄。