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- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784900997035
感想・レビュー・書評
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1 接近―一つの接岸、千の渡り
2 基本要素、地水火風―基本的なものは絶対的にみずからを再構成する。
3 さまざまな道程―声に出して、隔たりを記すために
4 理論―理論とは不在、曖昧、そして吉兆
5 詩学―ありつつあるもの、その実質において無限の多様詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
世界を存在の相においてではなく、関係の相において、いやより正確には関係の生成の相において捉えること。先頃亡くなった著者グリッサンは、その可能性をここで一つの詩学のかたちで追求している。その詩学とは、世界を絶えず開かれていく全=世界として編み出していく関係を生きる技法であり、そこにある、要するに他者と遭遇するところにある不透明性を引き受ける言葉の探究でもある。本書の議論は、そのような言葉のディアスポラ的でノマド的な生成に眼を開かせると同時に、読者自身を関係のなかの言語の生成に引き込む力強さを具えている。
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