時代病 (That’s Japan Special)

  • ウェイツ
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901391641

感想・レビュー・書評

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  • 登校拒否の問題について「授業をしているということとしていないということ、学校であるということと学校でないということとの境界をなくしていくやり方か、あるいは大学のところで境界をなくしてしまうか、どちらかしかやりようがない」という吉本隆明さんの捉えには、頷いてしまう。アクティブラーニングとか問題解決学習とか個別最適化の学習とか、専門用語を使わないで、こういう表現っていいなと思う。

    そして、安保と全共闘を振り返り、安保闘争の後始末には尽力したという話も印象に残こった。そして、戦中派として戦争を総括せずに、それについて正直に語らずに先生として大学で教鞭をとっていたものに対する「違うのではないのか」と思っていたところに、生き方が表れている気がした。

    オウム事件を振り返り、市民社会へ一般の善悪という問題を超えたところで考えねばらならないのではという提案、今も考えさせれられる。

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著者プロフィール

1924年、東京・月島生まれ。詩人、文芸批評家、思想家。東京工業大学工学部電気化学科卒業後、工場に勤務しながら詩作や評論活動をつづける。日本の戦後思想に大きな影響を与え「戦後思想界の巨人」と呼ばれる。著書多数。2012年3月16日逝去。

「2023年 『吉本隆明全集33 1999-2001』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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