- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784901998918
感想・レビュー・書評
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村上春樹氏のエッセイ『ラオスにいったい何があるというんですか?』(文藝春秋)を読んで以来、アイスランドが気になっています。
芸人のふかわりょうさんもこの国に魅せられた1人。
本書は、はじめて訪れた2007年以来、5年間毎年この国を旅しているふかわさんのアイスランド旅行記です。
一人で車を走らせるふかわさんが、音楽を大事にしていることが印象的でした。
この旅行のために、自分でコンピレーションアルバムを作ったふかわさん。
この土地で見た光景や感じたこと、空気や温度、すべてを音楽に閉じ込める。
帰国してからも、音楽を聴けば旅の記憶が蘇るから。
ふかわさんの文章から伝わる、圧倒的なスケールでそこにあるアイスランドの自然に胸が高鳴りました。
数年前、ニュージーランドを旅行したときの、肌がびりびりするような感動を思い出したのです。
どこまでも広がる緑の大地、高くて広い空、その下で草を食むもこもことした羊たち。
私が死ぬまでにもう一度見たいと思っている風景が、アイスランドにもあったんだなぁ…。
いつかアイスランドの土を踏んで、空気を吸い、光を浴びたい…憧れの気持ちを強くしながら読了。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ふかわりょうのアイスランド紀行エッセイ。
とても良い。何が良いかって言うと、ふかわりょうの感性に凄く共感できる。
文明に囲まれた生活のせいで忘れていた自然の素晴らしさに、改めて気付いた瞬間の感動と興奮とか。
特別「こうしよう」と思ってやったわけじゃない行動が、思いがけない幸せを運んでくれた時のとんでもない嬉しさとか。
新しい街への好奇心と、何度も訪れた事のある大好きな街の安心感との間で揺れ動く心とか。
中でも、一番共感したのは「音楽が記憶してくれる」って話。見た景色や心に浮かんだ感情を、その時に流れていた音楽に残すっていうね。
確かに私も、tofubeatsの『水星 feat.オノマトペ大臣』聴くと思い出すもん。新入社員研修で2ヶ月缶詰にされてた時のこと。
研修所の外に買い物に出るにも申請がいるから、なんかもうどうでもいいやって気持ちになって、休みだってのにどこにも行かず、ベッドが4つ並んだだけの監獄のような部屋から見てた小さな富士山。4階の部屋からは晴れた日なら遮るもの無く見る事ができて、「あの麓まで行けば友達に会えるのにな〜」と思っていた7年前の春。同じ部屋の残り3人は関東出身で金曜の夜は帰宅するから、土曜の午前中は1人で洗濯とか掃除とかしながら、密かに持ち込んだポケットWi-FiでYouTubeから流してたんだよなー。
懐かしい。確かに音楽が記憶してくれてる。そういう曲が増えるのって良いよね。色んな人の中に眠っている、曲とその時の話、聞いてみたいよね。
てな感じで、わかるな〜って事をすごく丁寧に、清らかな言葉で書いてくれてる。
このご時世だからアイスランドに行くのは難しいけど、この本読むと、実際にアイスランド行った場合の4割くらい浄化される気がする。
そんな優しい本。 -
【新刊情報】風とマシュマロの国 779.9/フ http://tinyurl.com/7qf36ej たまたま辿り着いた北緯66度の島。なぜひとり旅なのか。なぜ5年も足を運ぶのか。羊、雲、氷河、温泉、オーロラ…。ふかわりょうがアイスランドの旅をピュア&ユニークな感性で綴る #安城
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心も体も自由に動かすことのできる、こんなにも魅力的な人なんだと初めて知りました。
私もアイスランドに是非一度行ってみたいと思いました。 -
アイスランドは未知の国だった。壮大で豊かな自然と羊がたくさんいる国。一度は行ってみたい。ふかわさんの旅の仕方が参考になった。なぜ旅をするのかの件がとても共感できた。
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ふかわさんがマシュマロと表現する羊たちがあまりにもマシュマロでときめいてしまいました。
みずみずしくて純粋な言葉選びは、本当に目の前にアイスランドの景色が広がるようでワクワクしながら読んでいました。
いつか実際に訪れる日まで、この本と一緒にアイスランドに想いをを馳せたいと思います。 -
とあるポータルサイトのふかわりょうのインタビューを読み、アイルランド造詣があることを初めて知り、書かれていた彼の感じる価値観に共感したのがきっかけで読んでみることに。
アイルランドは(もちろんいい意味で)いわゆるツーリストスポット的に何もないという事実は間違いではないんだろうけど、ただただそこにある自然地形の場所に行きたい、何とかして行く、そしてただ見るという旅というものの純度を究極に突き詰めたような行動がすごく良かった。どこどこの建物がこんな歴史あるんだぁ〜、この国のここの時代の歴史に紐付いてるんだぁ〜っていうのも好きだけど、こんなピュアな旅をしたことがない気がする。してみたい。
気温や天候の問題でアイルランドに興味を持ったことはなかったが、行ってみてもいいかなと思ったし、彼がメロメロになってる羊も、その昔ブリットレールパスでイギリス周遊した時に窓から眺めた白いコロコロたちが可愛くてたまらなかったのを思い出した。 -
サンドリのふかわゲスト回を聞き、ふかわさんの感性に興味を持ち購入。
シンプルにアイスランドに行ってみたい、自然を感じたいと思った。
とくに、アイスランドにおける自然環境と人々の生き方の関係性から、「自然に抗わずに受け入れる」という考え方を得た、というのは心に残った。
一方、非常に独特な文体になっている箇所が多く、私としては読みにくかった。ふかわさんらしい回りくどく気取った表現を随所に感じた。筆者の個性。
また、写真があまりないため、情景が浮かびにくかった。 -
アイスランドに誘う本だ。ところどころメルヘン調で妄想的で、現実との区別がわかりにくいけども。
ブルーラグーンという理想郷(違和感ない、幸せそうな顔)のこととこ。
じゃあ仕方ないと受け止めるアイスランドの人たちの魅力とか。
※エンヤがアイルランド、ビョークがアイスランドというのは確かにわかりやすいかも。
※なぜ旅をするのか?という思索。
そこに知らない世界があるから、あるいは、
クリーンアップ(退屈、待つこと)のため。 -
憧れのアイスランド。