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- Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
- / ISBN・EAN: 9784902269031
感想・レビュー・書評
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2002年に北海道警察の現職警部が覚醒剤所持・使用・密売で有罪となった事件の深層と背景に迫ったノンフィクション。拳銃や覚醒剤の摘発実績を上げるために、警察がおとり捜査を利用した「自作自演」で犯罪をフレームアップしていたこと、そのために必要な拳銃や覚醒剤をストックするために、捜査協力者によるロシアマフィアとの盗難車や海産物の密輸入を利用していたこと、事件発覚後も検察と共謀して組織ぐるみで隠蔽工作を続け、関係者が文字通り「消された」ことを暴いている。つい先日、くだんの元警部のフレームアップで拳銃密輸の有罪に仕立てられたロシア人船員(この件は本書で詳述されている)に対する再審を札幌地裁が認めたが、司法もマスメディアも依然として「違法なおとり捜査」の問題に限定していて、道警の組織ぐるみの犯罪という視角を欠いている。再審を前に改めて本書の価値は再評価されるべきであろう。
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現実にこういうことが起きていたという事実。読んでいて、背筋が凍るほどの感触を味わった。
新聞報道に惑わされてはいけない、「真実」を知るために読んでおくべき一冊。
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