- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784902269123
感想・レビュー・書評
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チョイ悪オヤジの、チョイ悪話といった雰囲気。
帯にある通り「笑って泣いて考えさせられる」。
これはノンフィクション風味な小説なのかな??
1話あたり5ページ前後なんで非常に読み易い。
でも1つ1つに「確かなもの」が込められていて、読み応えがある。
読み進む程、熟成されている感じ。
その味わい、極上である。
人生に潤いが足りない人、読むべし。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
柏倉恭三さんのレビューを紹介させていただきます。
私たちの物語, 2005/2/21 (アマゾンレビューより)
私たちと何ら変りの無い人々の、涙と笑いと、生と死が収められた、50編の物語。
人嫌いは人を描いてはいけない。そう思う。
著者は坊主頭に濃い髭とサングラス、着たきり雀のような黒衣を身にまとい、いかにも人好きしなさそうに見える。
しかし、サングラスに隠した眼差しは、優しく、厳しく、真正面から何のフィルターも通さず、人々を見守る。著者本人も、人々から見守られる。
登場する人々の姿を通して、筆者の人好きが伝わる。
舞台である街は、横須賀だけに留まらない。
人々がいるから、街がある。
そんな、街と人の物語である。
編集、装丁、デザインも秀逸。
横須賀の“孤高の野良人”にして“オートバイ乗り”は、札幌の土肥寿郎率いる寿郎社という心強いパッセンジャーと共に、作家・山田深夜として加速する。
とても簡潔で素晴らしいレビューなので引用させて頂きました。
柏倉恭三さんこそが寿郎社に山田深夜という作家の作品を紹介した人です。
彼無しでは、作家、山田深夜はデビュー出来ませんでした。
彼が全てのトリガーです。
私も編集、装丁、デザインに仕事として深く関わらせて頂きました。
初めて原稿を素読みした時、この人は不器用だけど器用になる。この人は小さな出版社から出版した本では済まない。
作家、山田深夜は多くの人に読まれる作家になるであろうと予感しました。そしてそれは5年経た現在、実現していると思う。 -
読んでから、大笑いしたり、身に摘まされたり、息が詰まったりと、色々と考える事の多い作品だった。バイク乗りとして同感を覚える事も、それは一寸違うんじゃないかって処も。終わりの方にバイク乗りだから全てが云々というくだりが或るがその通りだと思う。次の「千マイルブルース」が楽しみです。
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バイクとは無縁な生活なので、著者については「電車屋赤城」を読むまでまったく知りませんでした。全50編の短編集ですが、涙腺を刺激するお話がたくさんありました。