ユナイテッドピープル 「クリックから世界を変える」33歳社会起業家の挑戦

著者 :
  • ナナロク社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904292037

感想・レビュー・書評

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  • 「人と人をつないで世界の課題解決をする」をミッションとする「ユナイテッドピープル株式会社」の代表・関根健次さんの事業立ち上げに関する伝記のようなもの。

    文章は読みやすくて、2時間もあれば読み終われる。

    内容としては、若者が旅先で出会った世界の現状に心を動かされ、事前活動的なビジネスをインターネット上で始めるという、今の時代にはよくある話だけど、事業内容が面白いなと感じた。

    というのも、なにか一つのサービスだけを起こすのではなく、上記したビジョンを達成するための会社を起こし、それを一つのブランドにして、目標達成に必要な事業を、様々な段階で行なっているというのが、珍しいなと感じたのだ。

    まずは、行動を起こすために「知ってもらう」必要があるということで、現状を伝える映画配給事業を行ったり、旅先の若者に現地の特派員となって実情を伝えてもらうための支援なんかを行なっている。

    そして、現状を知って行動を起こしたくなった時に、その思いをすぐに形にできるような募金サービスや署名支援サービスも行なっているのだ。

    こんな風に、何か目標を達成ししたいと思った時に、一つのサービスに全てを集中させるのではなく、それぞれを適した形の別のサービスにして、運営会社という母体を持ってミッション解決に挑むというスタイルが、機能的で「いいな」と感じた。

    加えて、「旅人を職業にする」バドラーというスタイルや、ワンクリック募金をウィンウィンの関係にする事業など、理想だけではなく、それをビジネスとして維持できる形にしたのもこれまた機能的で素晴らしいと感じた。

  • 1度お会いしたことがあるけど、すてきな人だったなぁ。もっといろいろお話聴きたかった。

  • 学生の頃初めての海外でベトナムで受けた衝撃を思い出した。日本人は忘れがちだ。日本が恵まれていることを。
    本で登場する、ヨルダンの警備員の言葉「日本は民主主義やし変わるチャンスめちゃあるやん。」日本人は夢見れる環境があって、彼らの分も世界を良くする使命がある気がする。だから、日本人は過労気味なのよと。

    また、普通なら諦めるところを熱意で継続する根気ってものが、私の会社での事業にも必要だなと思う。ネットの世界は、反応が早い分だけ諦めも早い。この本で熱意や覚悟がいかに大事かわかった。

  • クリックから社会事業の仕組みをつくる社会起業家の話。パレスチナの原体験とハードワークから体調を崩したことがきっかけ。

  • 『UNITED PEOPLE ユナイテッドピープル』(関根健次)読了。
    一番心に響いた文。「日本は民主主義国家じゃないか。お前が何かすれば、政治が変わるチャンスがある。」

  • クリック募金を創造した、ユナイテッドピープル関根健次さんの著書。
    パレスチナガザ地区で出会った一人の子どものひとこと、
    「ぼくの夢は、爆弾の開発者になって、できるだけ多くの人を殺してやることなんだ」
    に衝撃を受ける。
    世界中の子どもたちが、子どもらしい夢を描けるような世界をつくっていくために、自分にできることを模索する、関根さんのリアルストーリー。
    先日、直接お会いする機会があり、その際に彼は、「あの光景を見たら、誰でも、衝撃を感じずにはいられない」と口にしていた。

    そこまで自分を駆立てる何かを見つけ、行動に繋げていくための、人生の参考文献。

  • 著者の行動力に脱帽。あと、英語の重要さを改めて認識。

  • 著者の、世界を変えたいという熱意に溢れた内容だった。

    ガザ地区に住む少年との会話。
    「君の夢は?」
    「爆弾開発者になって敵兵士をたくさん殺す事」

    この会話が、著者を突き動かす原動力の一つとなっている。

    私は世界の酷な状況を知らなすぎる。
    「地雷が埋まっている」
    とか
    「少年が兵士として戦っている」
    とか、情報としてインプットされてはいる。
    だが情報に触れるだけでは、人生を変えるようなインパクトにはならない。

    目で見て、音を聞いて、心から感じないと、
    本当に重要な気付きとか、変化は得られないのか。

    表面だけを知るだけでは本質を知ったことにはならないのだと気付く。
    日本にいながらこのようなインパクトを共有できる方法はないものか。
    もっと感受性を磨いて、情報から本質を感じられるようになりたいと思う。



    「日本は民主主義国家じゃないか。お前が何かすれば政治が変わるチャンスがある」
    というフレーズで一度手が止まった。


    これを受けて、以下戯言。

    日本は民主主義国家。
    それはそうだ。

    政治とカネやらなんやら、あれだけニュースで取り上げられ、
    国民の支持率は落ちても、何も変わらない。

    誰かが何かをしているが、政治が変わらないのか。
    誰も何もしないから、政治が変わらないのか。

    最近不人気らしいが、
    オバマ大統領のようなリーダーシップの持ち主が日本総理大臣になったら
    この国は変わることができるか。
    あるいは胡錦濤なら?

    誰がなったとしても変われない気がする。

    無茶な仮定だが、問題は政治を主導するリーダーではないのではなく、
    体制なのではないか。

  • ロールモデルの一つになりそう。

  • 2010/03/07:クリック募金や映画配給などを行っている社会起業家の起業するきっかけから将来の目標までを語った本。
    社会貢献するためにNGOなどに参加したりするのではなく、新しく色々な人が参加しやすい仕組み自体を作ろうという発想が面白かったです。

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