- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904845202
感想・レビュー・書評
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本当にバランスが良くてすごいわー
唸ってしまうな。
イメージの釣り人、って帯の表現いいね。
初期から晩年まで代表作185点。
目次
Ⅰ.パリ郊外〜城壁の外側
Ⅱ.冬の時代〜占領からパリ解放まで
Ⅲ.郊外の休日
Ⅳ.パリ〜イメージの釣り人
Ⅴ.『ヴォーグ』の時代
Ⅵ.ポートレイト
Ⅶ.ロベール・ドアノーとカラー
Ⅷ.子供たち
Ⅸ.変貌するパリ
近くて遠い場所からーロベール・ドアノーと郊外 堀江俊幸
写真についての覚書 ロベール・ドアノー
日常のロベール・ドアノー フランシーヌ・ドルディール詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やっぱり好き過ぎる:):)たまらん
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ロベール・ドアノーといえば、「パリ市庁舎前のキス」が有名ですが、というより私はそれしか知らないのですが、他にどんな写真を撮っているのか気になって手にとった本です。
前述の写真から、スナップ撮影を中心にした写真家だと思っていましたが、ジャーナリスティックな写真やファッション系の写真も結構ありました。
特に報道系の写真は、偶然を切り取った写真というより、照明や構図を考え抜いたような写真で、少し前に観ていたキャパの写真とは対極にあるような写真です。どうやって写真を撮ったんだろうと思うほど、今時の言葉で言えばフォトジェニックな写真です。
そんなことを思っていたら、この本の最後にノアノー自身が書いた「写真についての覚書」というエッセイに次のようなことが書かれていました。
「写真が徹底的なリアリズムであり、この記録が永続的な価値を持つものだと認めたり結論づけるべきではない、と思っている。例えば、カタコンブを背景に花を持つ少女を撮影するとしよう。この角度で、このような人物、このような動物を、このように撮影するために、と撮影の手筈を整える。こうして、偽の記録として作品を作り上げることもできるし、私はそれが嫌いではない。<略>写真は、確かに記録としての価値を持つが、同時に世の中の作法や秩序を乱して撮影された、そこには映し出されていない瞬間の記録であることも忘れてはならないと思う。」
だからこそ、報道写真も含めて、印象的な写真を撮れたんでしょうね。