株式会社アメリカの日本解体計画

著者 :
  • 株式会社経営科学出版
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784905319443

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすさ★★★★
    学べる★★★★★
    紹介したい★★★★★
    一気読み★★★★★
    読み返したい★★★★

    沢山買って配りたくなる本。どれだけ世界がカネに狂っているのかがわかる、もはやホラー本でもある。

    まず、ニュースの見方が変わる。
    いやいや、ニュースなんて嘘ばかり偏向ばかりだからとは思ってはいたが、そこからもう一歩進むのだ。
    「どの情報を選択して流してないのか」を調べるようにする。国民に知られたくない情報は何か。一次情報にアクセスするクセをつけるのだ。
    またこれも良く聞くが、マスコミが大々的に何かを発信しているときは、要注意。ウラでひっそりとまずい法案が通っている(ショック・ドクトリン)。

    日本人のテレビ信奉率が高いことにも触れている。
    テレビは日本人が作っていない。テレビ局の資本は外資が握っている。

    そしてこの本のタイトルの恐怖がわかる。
    もはや国という概念はなくなってしまったのだ。今や戦争も国家間で行なっているわけではなく、ウォール街のマネー信者(自称、神)による投資対象なのだ。どの政党も結局財布は一緒。「今だけカネだけ自分だけ」のマネー信者が世界の価値基準をおカネにしてしまった。

    政治家を代えても意味がない。政策や法律を協議する場に呼ばれるメンバーが重要。どこから研究費をどれだけ貰っている人なのか。

    それでも著者は、日本独自のおカネに代えられない価値観に希望を持つ。それが「お互い様」の精神だと。
    本書が20万部売れていることに希望を持ちたい。日本存続のためにも、日本はグローバルと、マネー主義と戦うことができると信じたい。

    林千勝さんや副島さんの本が私には少し難読なので、堤さんの本でかなり知識が底上げされた気がします。

  • 日本人は、事実を知らないといけない

    全ての日本人が読むべき本です
    大変わかりやすく、世界がグローバル主義で動いており、日本がいかに搾取されているか理解できた

    凄くわかりやすかった

    日本の現状、これから起こりうる可能性がわかればいてもたっても居られなくなる

  • 竹中平蔵の売国奴ぶりがわかる。人の命がどうなろうと自分の儲けを図る生きざまはオリンピックでの大儲けでも見えた。
    堤未果さんのアメリカを知る眼はいささかも曇っていないと思えるがトランプに対する甘さは何なんだろう?

  • 安倍政権でIRやインバウンドを進めたデービッド・アトキンソンは、元ゴールドマン・サックスの共同運営パートナーで、日本の中小企業の生産性が低いことを批判して再編することを主張していた。アトキンソン氏は、中小企業基本法を廃止して、M&Aを盛んにすることを目論んでいた。

    アメリカでは、上院議員の9割、下院議員の半分が議員を辞めた後にロビイストに転職して、年収数億円を稼ぐ。

    小泉政権で郵政民営化担当大臣を務めた竹中平蔵は、ゴールドマン・サックスのロバート・ゼーリック副会長から、郵便貯金と簡保を民営化する要請を受けていた。小泉進次郎が進める農協改革は民営化路線。

    GPIFは2014年に株式保有率の上限を撤廃し、ウォール街から人材を受け入れる方針も閣議決定された。GPIFが運用を委託する金融機関には319億円の手数料を支払っているが、その14社中10社は外資系。

    水道運営権の規制緩和を決める会議のメンバーに、フランスのヴェオリア・ウォーターの社員が入っていた。同社は、核のごみを処理するキュリオン社を買収して、日本で核のごみ処理ビジネスを始めようとしている。

    イタリアの五つ星運動、ドイツのAfD、フランスの国民連合など、ウォール街に対抗する反グローバリズムの潮流は、「ポピュリズム」「極右」のレッテルを付けられている。

  • 「お互い様」の精神が誇らしく思いました。日本に生まれてよかったと思えるように仕事や行動をしていきたいです。

    報道されないニュースに注目する!とても勉強になりました。

  • マスコミ信じるランキング世界一位。そこさえ抑えれば日本人は誘導できる。都合の悪い事実も隠せる。報道しない自由の行使。スピン報道。他の事件に注目させればよい。日本を貶める重要法案も騒がれずに通せる。芸能人のスキャンダルが騒がれている間に。操っているのは「アメリカ」。最早国ではない、「株式会社」。国旗の50の州を表した星もグローバル企業のロゴに置き換わっている。金儲だけが目的となった国・・恐ろしくなる話も最終章で希望を持たせる。「デジタル断食のススメ」「自分の直観を信じる」は「スマホ脳」ともつながる。

  • アメリカを動かしているのは政治家ではない。ウォール街だ。だからこの本のタイトルはアメリカ合衆国ではなく、株式会社アメリカなのである。
    ゴールドマン・サックスなど金融会社の幹部が政治的ポジションを得ることによって自分たちのいいような法律を作り、企業が儲け放題になっている。そのような企業が資本増大のため「今だけ金だけ自分だけ」で動いている。
    日本のメディアは個人の言動、例えば、トランプが〇〇と言った。などに焦点を当てている。しかし、実際に世界が動くニュースは個人の言動ではなく
    、お金の流れ。人事の配置。これらをよく見ることによって世界が見えてくる。
    アメリカでは企業の幹部が政治的ポジションを得ていると言ったがこれはアメリカに限らず日本でも起きていることだ。日本企業の幹部が政治的ポジションにつき法律を変えるのは百歩譲って目を瞑っても良いが、なんと外資系企業がそれを今現在行っている!つまり、外国企業が日本の富を搾り取るため日本に参入しやすくするために法律を変えていっている。
    例えば,郵政民営化が一つの例だ.ゆうちょ銀行には日本国民の膨大な貯蓄がある.国有企業であったため海外投資ができていなかった.これに目を付けたゴールドマンサックスの幹部が日本の政治家に,民営化しろと伝え郵政は民営化することになった..民営企業になったこにによって,今ゆうちょ銀行は膨大な金額の海外投資を行っている.リーマンショックのような株価暴落が起きれば日本が混乱するのは必然的だろう.
    しかし、日本のメディアはこのことを報道しない。「報道しない自由」が強すぎるため、日本人は実際に何が起こっているのか理解できていない。そのため、これから必要なスキルはニュースを鵜呑みにしないこと。一度疑ってみること。

    最近はNISAがはやっており日本国民はたくさんのアメリカ株を買っているだろう.購入者の大多数は投資信託の中赤みを見ていない.もしかしたら,詐欺のような商品を交わされているのかもしれない.一度自分が買っている商品のパッケージを読んでみるのがいいかもしれない.

  • 社会の見方、考え方の端緒となる一冊。
    テレビの見過ぎ、新聞の過信、日本人の現在を糾弾するかのように、審らかにしている。
    著者の書籍は、読了後、いつも目からうろこが落ちる。
    そして、次の疑問や興味に繋げてくれる。
    これからもフォローして行きたいジャーナリストだ。

  • あんまり信じたくないお話だが、そうかもなぁ・・・

  • 「今だけ金だけ自分だけ」って言うフレーズは
    すごく心に来るものがありました。

    ウォール街が悪の根源であるイメージを持たせる本です。これからの日本のことを知りたい方は、
    本を読むべきかなと言うふうに思います。

    ビジネスよりマクロな物の見方をするには必要だと思います。逆に、ミクロの経済で、もし金を稼いでいきたいならば、ウォール街に同調して、いかにその中の歯車になるかと言うことを考えるべきか言い出すことができるのかもしれません。

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著者プロフィール

堤 未果(つつみ・みか)/国際ジャーナリスト。ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒業。ニューヨーク市立大学院国際関係論学科修士号。国連、米国野村證券を経て現職。米国の政治、経済、医療、福祉、教育、エネルギー、農政など、徹底した現場取材と公文書分析による調査報道を続ける。

「2021年 『格差の自動化』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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