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- / ISBN・EAN: 9784906011865
感想・レビュー・書評
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猟奇的で血も涙も無く、まさに特高の申し子といった男、国崎は無自覚で左翼思考の作家、白井蓮司に恋心を抱いていた。
恋心と呼ぶには幼稚な、その感情の意味がわからずに持て余す国崎は、冤罪を主張する白井を殴りいたぶりながら、己の感情の赴くままに振舞う。
笑顔がみたいのにそれを言葉にできず、する事を知らない不器用な国崎は欲しいものが手に入らなくて駄々をこねる未熟な子供のように見えた。
誰か国崎にその執着する思いの意味を、教えてあげられる人が見つかればいい。
「その人が欲しいとはどういうことなのか」
あとがきで作者が語った言葉にも深く考えさせられる。
他2編の短編集。「ぼくはね。」もいい話。
BLでふた○りってはじめてみた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
特高警察の国崎と、運動家で作家の白井。獄中で出会ってなにもかもがかけ違ったまま、何より、国崎が自分の気持ちを理解していない、理解する能力がない為に、白井は一方的に権力を嵩に凌辱された、と言う記憶でしか残らなかったろう…国崎の涙は失った喪失感と、気付けなかった自分の気持ちへの鎮魂の涙に見えた。内面を凍らせた人間は、本能的に「溌剌としたもの」を求めるんだよなぁ…
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「ぼくはね」893とふたなり。純粋に生きようとするふたり。このこは「異形」としての自分と、心の性別と、周囲の人間との関係と、悩み続けるんだろうな。自らの性が定まらない・「腑に落ちない」ってのは本当にしんどいよな。
「歩け歩け」元おさななじみ。このネコちゃんは、少年好きな成人男性のドツボでしょうね。変態受けする感じだなー しかし少年には薄暗い室内ではなく、太陽の下で思い切り笑っていてほしいものです。なので幼馴染み君がもっと頑張りなさい。
「虜囚」特高・サディスト・歪んだ執着。白い歯つるり。 -
何でこの人のBLってこんなに文学作品っぽいんだろー!表題作「虜囚」の中の特攻の刑事の不器用な恋愛がよかった。あと「ぼくはね」ではちょっと扱いにくいテーマを取り上げてるのにしっかりまとまっててさすが!
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つかのお母さんが小野塚カホリのファンで、つかが学校に持ってきてくれたのをそのまま読んでいた。
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¥105
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「ぼくはね。」がこのひとの描いたBLではいっとうすきかもしれない。攻めも受けもかわいい。
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さど
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表題作はラストがいい。でも苦手です。好きなのは「ぼくはね」。
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この人の話は難しい。でも何か残る。