離島の本屋 22の島で「本屋」の灯りをともす人たち

著者 :
  • ころから
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907239039

作品紹介・あらすじ

北は礼文島から、南は与那国島まで。
誰もが知る小笠原諸島から、誰も知らない家島まで――。
22の島で「本屋」の灯りをともす人たちの物語。
本屋大賞フリーペーパー『LOVE書店!』で好評連載中のルポが単行本になりました!

感想・レビュー・書評

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  • 人の暮らしあるところに「本屋」あり
    なにというわけではないけれども
    読み進めていくうちに
    なんどか鼻の奥がツンとしてくる
    「健気」という言葉は
    このような時に使うのでしょう

  • 離島の本屋さんってどんな感じなんだろうと思って、図書館からかりてみました。聞いたことある島から初めて聞いた島まで様々な物語が綴られています。当時の本屋さんの状態や町の風景なども写真もありました。2005年~2013年の間に取材した書店が掲載されているようです。その島に1店舗だけしか本屋さんだったり、図書館がなくて自分の本だなを開放している場所もあって、本当に内容一つ一つが心温かくなりました。短編集みたいな感じもあるので、読みやす方です。

  • 近所の本屋で店主自らが書いた「本屋なんか好きじゃ無かった」(日野剛広/十七時退勤社)を購入。地元愛と本屋愛に溢れたエッセイであり、現代日本の世相と書店業界の行く末に警鐘を鳴らす書物でもあり、大変面白かったのですが、自費出版なのかブクログには登録が見当たらず。残念。

    ともあれ、栄えているとは言えない地元にこれだけアツい店主が営む本屋があるのならば、守り、応援したくなるのが人情というもの。たまには決まった雑誌ばかりではなく、フェアで店長がお薦めする本に手を出してみました。

    元来が鉄道マニアなので離島を訪れる機会はほとんど無いのですが、それだけに、ふんだんな写真から伝わる島の空気がまず素敵です。そして、それぞれの島の本屋の、個性ゆたかなこと!こだわりの品揃えの書店もあれば、図書館や移動書店が本屋の役割を果たす島もある。書店経営の厳しい時代に生きる店主たちの姿は、だからこそ多士済々。本を通した島民たちの暮らしの息づかいも、リアルに伝わってきます。

    単行本化にあたっての追加取材で、残念ながら幾つかの書店は廃業してしまった事が明らかにされています。インターネットは便利だけど、やはりリアルの店舗があってこそ、そこに活気と文化が生まれるというもの。せめて地元の本屋くらいは、大切にしたいものです。

  • 島には妙な憧れがあります。決して住むことはできないでしょうから妙な気持ちなのですが。島に住むというのはどんな感じなのでしょうね。
    そんな思いを持っているので、この本を見た瞬間興味津々になったのです。島で営業する本屋を訪れる、ただそれだけなのに引き込まれます。元々フリーペーパーに連載されていたものということで、分量が少なめでもっと知りたいもっと教えてほしいという気にさせられます。島といえど地方都市の小さな町と同じと感じる部分もあり、周りを海で区切られているという特異性を感じる部分もあり。一昔前ならどんな町にでも本屋があって当たり前だったのが、今や大きな町ですら本屋がない状態。そんな中で島にある本屋というのは、町の本屋の根幹となる部分がある気もしますが、きっと島の人にとってはごく普通の景色なのでしょう。
    これを読むことで自分の中にある妙な島への気持ちは整理できた訳もなく、今もまだ妙な気持ちのまま心に浮かんでおります。

  • 離島の中で「本屋」もしくは「本屋のような場所」として生活をしている人達のインタビューや、そこへ行くまでの旅行記。
    「本屋のような場所」としては雑誌を扱う生活用品店であったり、図書館であったり、年に1回の出張本屋であったり・・・・。
    都会とは違う流通の中で「本」を扱う重要さ、難しさをしみじみと感じる。
    8年前から去年までの連載記事まとめた本なので、ここ数年の書店不況の煽りで閉店してしまった書店も少なくない。
    町の小さな書店がなくなる、という寂しさ。

    とはいえ、取材の様子は楽しげで、離島の旅の行程の中に「本屋」を入れてしまいたくなりそう。
    文章も読みやすく、写真もたくさん掲載されているので、オススメです(*´∀`)

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「離島の旅の行程の中に」
      若かりし頃には、不遜にも小さな本屋の存在を軽んじてましたが、今は其処に在るだけで嬉しい。
      離島に憧れているが、...
      「離島の旅の行程の中に」
      若かりし頃には、不遜にも小さな本屋の存在を軽んじてましたが、今は其処に在るだけで嬉しい。
      離島に憧れているが、行ったコトがないので、将来この本を元に行き先を考えます!
      2014/03/14
  • お客さんが少なくても、本が思うように入って来なくても「楽しみにしてくれる人がいるから」と、本屋の灯りをともし続ける人達。その姿に感動した。
    まさか「ホロッ」とくるとは思わなかった。
    こういう本屋さんが、いつまでも仕事ができる業種であり続けなければ、ならないと思う。

  • https://opac.kokushikan.ac.jp/Main/Book?book_id=TS01472913&q=21&qt=0&qp=0&qv=50&qs=sort_title&qd=0

    日本各地の「離島の本屋」探訪記とその続編。この本で取り上げる「本屋」とは、小さな書店、本土からの出張書店、公立の図書室や自宅を開放した私設図書館もあります。「本屋」は本を買うだけの場所ではなく、人と人をつなぐ場所。残念ながら取材後に閉店した書店もありますが、本屋に集まる人々にとって、島に「本屋」があることはどんなに心強く誇らしいことか。

  • 感想としては歴史本みたいなイメージか。

    訪ねたあとの「あの時、その後」はよかった。
    写真の扱いはもう少し大きくしてほしかった。

    著者や編者の趣味的な要素が強い気がして、それに合う人にはよいかも。

    払ってもいい金額:600円
    貼った付箋の数:0

  • 離島好き。本屋さんも…。
    図書館で見つけてすぐに手に取って…。

    新婚旅行で行った小笠原が一番で。
    母島にも⁉︎って。
    もう、旅行気分でしたぁ。

    知らなかった離島。
    図書館が一緒になった本屋

    あの時、その後
    もいい。

  • 本屋、図書館、コロナの自粛期間に自分にとってなくてはならないものだと改めて感じた。

    子どもの頃は母に連れて行ってもらった街中の紀伊国屋書店。学生の頃は漫画や雑誌を買った近所のバス停の前の栄屋書店。←どちらも今はない(涙)

    社会人のときお世話になったバスセンターの地下にあった小さいけど充実してた本屋。←これもない(涙)

    子育てしながら通った公共図書館。

    時間に余裕がある今は公共図書館メインに郊外のモールの中の書店、街中の老舗書店、たまにはブックカフェと決めてみたり。

    どこに住んでもいいけど、本のない町は無理かも。
    ネットでは選べない、出会わない本がある。

    離島の本屋、頑張れ。

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著者プロフィール

1972年群馬県生まれ。フリーライター。早稲田大学卒業後、テレビ番組制作会社、雑誌編集者を経てフリーランスに。おもな著書に『離島の本屋』『太陽のひと』(いずれもころから)、『奥さまは愛国』(河出文庫、共著)がある。

「2020年 『離島の本屋ふたたび』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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