女の子は本当にピンクが好きなのか (ele-king books)

著者 :
  • Pヴァイン
3.93
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本棚登録 : 253
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907276478

感想・レビュー・書評

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  • 酒井順子を読んだのとほぼ同じ動機で手に取る。が、酒井順子の『男尊女子』よりは、エッセイ的な語り口より、何かを解き明かそうという語り口になっている。自分が日々感じたことで終わらずに、そこから文献を紐解き、人の意見と自分の意見をつなぎ合わせ、時にはデータも持ち出している。がしかし、評論を読んだ時のあの、未知の境地に突入していく感じはない。なぜなら、全ての理屈が事実ベースの次元にのみ存在しているから。あの真の境地に飛び立つ女のここ数年の言説というのは、一体どこにあるのだろうか。ちなみにですが、この本は異様に理工系を持ち上げており、もちろん理工系の分野に女子が苦手意識を持たなくなったり、進出するのはとってもいいことだと思うが、「お金が儲かる=先進的=今女が進むべき=理工系」みたいな等式が成り立っていて、あまりに簡易的な分類じゃないかな〜などと思った。

  • 主観が多い、かな?
    海外での認識が日本と色々と違って勉強になる。
    ダサピンク、イケピンクって強烈な言葉だなー。
    わたしはそれでもピンクが好き。

  • ジェンダー

  • 本書で紹介されている女児向けのサイエンス玩具とかは面白いが、こういった取り組みはポピュラーなるにつれ広告代理店によって捻じ曲げられ、新たなビジネスモデルへと取り込まれてしまう問題もあるのではと思った。

  • ▼世界中どこの国の国旗にもピンクは存在しない。ピンクは愛国心や血なまぐささから心理的に最も遠い色であることが、文化を越えて共有されていることの現れである。(p.35)

    ▼彼女たち[アンチ・ピンク派]が懸念しているのは、ピンクそのものより、ピンク色の玩具に込められた意味にあるのだから。もっとも多い批判は、お世話、家事、美容といった従来の性別役割分担を踏襲するピンク色の玩具で遊ぶことで、低賃金労働、無償労働に追いやられてしまうのではないかといったものである。(pp.95-96)

    ▼[過酷だったり低賃金であったりしても大半の女子がピンクの道へ進む]第三の理由としては、「向くな美少女」「尽くす母親」といった自我や欲望を持たぬ女性を理想像として刷り込まれて育った日本の女性は、自分の欲望を見つめることに慣れていないことが挙げられる。自分の能力への自信、キャリア願望、承認欲求などを恥じる人は、「自分は客観的に見て何に向いていて、本当は何をしたいのか、そのために何をするべきなのか」を突き詰めて考えないまま大人になる。そして、周囲の期待する女性像にわが身を添わせてしまうのだ。
     繰り返すが、ピンクカラーを目指すこと自体が間違いなのではない。問題は、女性の大半が狭い道に追い込まれることで、その多くが低賃金に甘んじざるを得なくなるという構造そのものである。(p.158)

    ▼…母性、エロ、幼さ、そして献身…日本におけるピンクは意味が何重にも重なっている。一言でまとめると「客体であれ」という期待だ。母と子の甘い世界に浸って育った人ほど、こうした期待に応えない女性への嫌悪感情をあらわにする。「女子」という言葉を嫌う人は未だに多い。すでに自分の世界を持っている女性にとって、ピンクは抑圧の象徴でもある。その手の期待が薄まる中年期以降、ピンクへの愛憎が薄れるのも、当然のことなのかもしれない。(p.190)

    ・須川亜紀子『少女と魔法―ガールヒーローはいかに受容されたのか』2013
    ・リサ・ジョンソン、アンドレア・ラーニド『ドント・シク・ピンク』(邦訳『女性に喜ばれるマーケティングの法則』)2005

    (2018/8/2再読)

    (2016/6/22了)

  • 『女の子は本当にピンクが好きなのか』
    著者:堀越英美
    発行 2016/2/26 
    本体 2,400円+税 
    ISBN 978-4907276478

     女の子は本当に〈ピンク〉が好きなのか?
     国を越えてこれほど多くの女児がピンク色を好むのは、いったいどういうわけなのでしょう。 二女の母としての素朴な疑問からはじまる、〈ピンク〉の歴史と現代女児カルチャーの考察。 玩具からアニメまで、ドメスティックな現象から海外シーンまで。 女の子が、そして男の子が、のびのびと自分を認められる社会のために──。
     “ギーク母さん"こと、『萌える日本文学』(幻冬舎)や『ギークマム――21世紀のママと家族のための実験、工作、冒険アイデア』(オライリージャパン)などの著者、堀越英美がウォッチする現代女児カルチャー事情。
     欧米ではこうしたピンク攻勢に警鐘を鳴らす声も大きく活発な議論がかわされています。 本書では「ピンク・グローバリゼーション」現象を取り巻く議論をふまえ、近年社会現象となったアニメ作品や、欧米を中心に模索されているさまざまな玩具に顕著な女児たちの価値観の変遷を分析、そしてピンク色まみれの女児たちが自立した大人となる道を模索します。
     もっともピンク色に溢れているように見える女児向けコンテンツの世界から、いまその窮屈さをはねのけるいきいきとしたアイディアが芽吹きはじめているようです。
    http://www.ele-king.net/books/004984/

    【目次】
    イントロダクション

    第一章 ピンクと女子の歴史
    ピンク=女子はフランス発/きらびやかな男性たち/子供服における男女の区別/黒を追放してピンクを手にせよ/五〇年代アメリカとピンク/厭戦カラーとしてのピンク/ウーマンリブの登場/日本におけるピンク

    第ニ章 ピンクへの反抗
    女子向けSTEM玩具の登場/ピンクに反逆する女児たち/ピンク・スティンクス/政治問題としてのピンク・グローバリゼーション/ジェンダーと玩具/ファッションドールが女の子に教えること

    第三章 リケジョ化するファッションドール
    バービー売上不振の理由/〈プロジェクトMC2 〉とギークシック/イギリス生まれのSTEMドール〈ロッティー〉/セクシーすぎない女子アクションフィギュア/多様化するドール界/男の子だってバービーで遊びたい! /技術があれば女の子も戦える

    第四章 ピンクカラーの罠 日本女性の社会進出が遅れる理由
    〝女らしい職業〟と現実とのギャップ/ピンクカラーの罠/なぜ女の子はピンクカラーに向かうのか/改善されない日本/ピンクは母性と献身の色/「プリンセス」は「キャリア」ではない/「かぐや姫」を守るためにできること

    第五章 イケピンクとダサピンク、あるいは「ウチ」と「私」
    ピンクへの拒否感/ダサピンク現象/主体としての一人称「ウチ」/性的客体化が女子に与える害/主体としてのイケピンク

    第六章 ピンク・フォー・ボーイズ
    ピンクの好きな男子たち/「カワイイ」と男子/男の子への抑圧/中年男性も「カワイイ」世界へ/『妖怪ウォッチ』と『アナ雪』が切り開く時代/新しいディズニープリンセス

    あとがき

  • ピンクをめぐって一冊の本になっているのがすごい。とても面白かった。

  • 2018 1/27読了

  • 女の子が本当にピンクが好きなのかを、様々な観点から分析した一冊。

    明確な結論はないので若干消化不良気味だが、ジェンダー論としては面白かった。

  • 小難しい話じゃないので、すらすら読めた。

    ピンクが持つイメージや幼少期の影響による女性性の意識など、言われてみれば確かにな話。自分もピンクに対して「ぶりっ子」「子供っぽい」「"女子"っぽい」というイメージを持っており、服や小物で使うことを避けていました。

    改善するための提案をしているというより、子育て中の母親らしい目線でピンクにまつわる様々な歴史、現状を教えてくれてる感じでした。

    子育てのことなんて想像もできないけど、人工知能やロボットが活躍する時代が迫る中で、STEM女子のくだりを知っておいて損はないと思います。

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著者プロフィール

1973年生まれ。早稲田大学第一文学部卒。著書に『萌える日本文学』、『女の子は本当にピンクが好きなのか』。翻訳書に、テクノロジーや空想の世界を親子で共有するための指南書『ギークマム』がある。2女の母。

「2018年 『不道徳お母さん講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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