ブッダの獅子吼 原始仏典・法華経の仏教入門 ―瞑想や座禅、マインドフルネスの先を行く、釈迦の真の悟りとは?―
- コボル (2020年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784909708014
作品紹介・あらすじ
■『ブッダの獅子吼 原始仏典・法華経の仏教入門』
悩みや苦しみ、執着などを消す合理的な教え
瞑想や座禅、マインドフルネスの先を行く、釈迦の真の悟りとは?
法に目覚める30の要点!!
ブッダの教えを学べば、悩みは消える
私たちの明日を変える原始仏典の世界
○生まれたものに、死を逃れる道はない
○死後を知る手掛かりはない
○無量の慈しみの心を起こしなさい
○清浄を目指した結果、善き友が現れる
○護摩の行をしても、清浄にはなれない
○四諦・八正道を知ると、苦しみは消える
ページサンプルは、「北川達也jp」を参照ください。
感想・レビュー・書評
-
「獅子吼」というタイトルから、もっと激しい語りを予想していたが、さにあらず、実に穏やかにブッダの伝えたかったことがわかりやすくまとめられていた。特に7章以降、現代日本の仏教と対比しながらのまとめがわかりやすかった。さらにブッダ関連のものを読んでいきたいと思う。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
少し前からブッダについて興味を持っていて、著者北川達也さんの前作「祈りが9割」のファンだったこともあって、「ブッダの獅子吼」も読ませて頂きました!!
著者の本は本当に毎回読みやすいのですが、こちらの本も原始仏教という一見難しく感じる内容をわかりやすく説明してくれる内容でした。
また、個人的には仏教(仏法)というと辛い苦しい修行がつきものと思っていたのですが、ブッダの教えは苦行というよりも、もっと人々のために優しいものだったと感じます。
いろんな宗教や社会・世界で問題がありますが、ブッダの教えを知ることで、自分の中の問題や不安も含めて、前向きに考えられる知恵を授けてもらえるのではないかなと思った一冊、すごくオススメです。
私も繰り返し読んで日々の行動で
役立てていけたらな、と思っています。 -
最近、書店のスピリチュアル・コーナーでは、原始仏教に注目の目が向けられていますが、専門書がほとんどで、一般人が読めて理解できる書籍は、ほとんどありませんでした。
しかしこの『ブッダの獅子吼(ししく)』は原始仏典からブッダの説いた『法に目覚める』ための30の要点を、現代日本人でもわかるように、ライフスタイルに沿った話を盛り込みながら解説しているので、とても分かりやすかったです。 -
原始仏典に興味があり拝読。
拠り所は場所でもなく人でもない。法を拠り所とする。法とは人の行いを支えるもの。また、真の自己を頼りとする。真の自己は示したり見せたりすることができないもの。なぜなら、真の自己は他者との関係性において「今、ここ、我が身を離れない」で、法を拠り所とする人の「行い(業)」に現れ出てくるものだから。
人は【非我】であり、【無常】でり、【空】である。だからこそ、「今、ここ」にある自分自身に目を向けること。決して、何かを信じて崇拝するようなことではない。考え方を広げることのできた一冊。 -
心、メンタルのあり方を考えるための本です。
ブッダの教えを学び、それを現代で生きる中でどう生かすべきかを紹介しています。
数千年前の教えですが、今でも学ぶべきものが多く、技術の進歩などがあっても、本当に人間にとって大事なことは変わらないということがわかります。
マインドフルネスなど、心を整えることに興味がある方は、一度読んでみてよい1冊ではないでしょうか。
【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
「他者からのアドバイスを受けたほうがいいときもあるが、人生は自分で選択してこそ『自分の人生になる』。自分の判断で結果に責任を持って物事を選んでいかないと、「自分の人生を歩んでいる」とはいえない。」
→最後に判断するのは自分です。他人のアドバイスに従っても、従うことを選択したのは自分です。他人のせいにすると、そこで思考が停止し、成長が止まってしまいます。自分で考えて、自分で決めて、自分の人生を歩む。常に心がけたいです。
「人には得意・不得意はあるが、能力に大きな差はない。夢や目標を決め、時間をうまく使い、物事に打ち込んでいると成果は徐々に表れてくる。多くの場合、成果は目に見えないくらい小さく、諦めそうになるが、『夢や目標に向かって行ったことは次の自信へつながる』と信じて行う。打ち込むことが習慣になると、夢や目標に向かうことができ、成し遂げる喜びを味わうと、次の夢や目標も近づいてくる。」
→試行錯誤は重要です。失敗があっても、そこから何かを学び取ることができれば、無駄になることはありません。そして、小さなことでも成功すれば、自信につながります。
「人にはいい面も悪い面もある。善人でも、悪の心がないと、悪人の気持ちが理解できない。悪の心を持っていると自覚する善人は、悪人の気持ちが理解でき、相手の身になって、寄り添って考えることができる。悪の本質を知る人は、悪に振り回されることも、染まることも、誘惑に負けることもない。」
→自己を理解し、相手を理解することがよいコミュニケーションの前提となります。相手の考えが自分と違う、間違っていると思っても、なぜ相手がそう考えているかを理解しようとすることが大事なのだと感じました。
【もう少し詳しい内容の覚え書き】
・これからは、合理的に考えながら、一人ひとりが新しい世界観を再構築するとき。合理的に判断できない迷信的な世界観を捨てる。
○持戒
・人間は、多かれ少なかれ、偽りの言葉、他者を傷つける言葉、乱暴な言葉、無益な言葉などを口にすることがある。悪い言葉を口にすると、悩みをもたらす。悪い言葉をさけ、より前向きに、いい言葉を口にするようにする。他者が偽りの言葉を語るような環境を作らないことも大切。
○精神統一
・理想的な人とは、周囲の人々を気遣いながら、優しい言葉をかけられる人。その態度からも優しさがにじみ出ている人。思い上がることがない人。それは善を心がける「正しい努力」の結果。特殊なことではなく、家庭や職場、余暇などの普段の生活の中でできること。
・眠っているとき以外のすべての間、「○○さんが喜びますように」という気持ちを絶やさないようにしたいが、実行はなかなか難しい。毎朝、その日会う人たちの顔を思い浮かべ、その気持ちを持ってみる。
・「よくなりたい」という気持ちだけでは、ストレスがたまる。そのようなときこそ、立ち止まり、心身を客観的に観察する。例えば、多くの生活習慣病は、食べ過ぎが原因と言われる。ものを食べるときには、まず心を落ち着け、心身の状態を客観的に観察し、今、必要とする食事を考えると、ある程度は食事の質を変え、量を抑制することができるようになる。
○悟りの智慧
・「自分のため」だけの欲でなく、「みんなのため」を思う欲なら、持っても問題はない。自分のためだけだと、悪意が生まれ、人に対する憎しみや怒りを持つ。最終的に、悪意を助長させると、人に危害を与えてしまう。他者のことを自分に置き換えると、他者を守ることができる。争いが起こってしまったら、終わった後で、慈しみの心で恨みを捨てる決断が必要。
○悟りを深化させる
・「執着」には、仕事や趣味への没頭、衣類の所有、食事の摂取、人の気持ちや物事への理解なども元々は含まれる。これらは「必要な執着」。ただ、「囚われの執着」と見分ける基準がない。完全に囚われの執着を捨てるのは不可能、減らすくらいの目標が妥当。
・自身の体、家族や友人、自分の思い通りの価値に変動しない財産や土地などをはじめ、あらゆるもの(物事)は自分のものではないと思えるようになると、苦しみ(=思い通りにならないこと)から離れられる。「あらゆる物事は思い通りにならない」と考えてみると、気持ちが楽になる。
・他者からのアドバイスを受けたほうがいいときもあるが、人生は自分で選択してこそ「自分の人生になる」。自分の判断で結果に責任を持って物事を選んでいかないと、「自分の人生を歩んでいる」とはいえない。
・同じ人と会うとしても、その時の出会いは一生に一度限りの出会い。人を「固定的な実体」と捉えると、いつまでも変わらず会える存在と思い込むようになり、人を大切にする気持ちが弱くなる。人は人との関わり合いの中で生かされている。自分と他者の区別をつけないと、他者への慈しみの心が湧く。
○善行の実践
・人には得意・不得意はあるが、能力に大きな差はない。夢や目標を決め、時間をうまく使い、物事に打ち込んでいると成果は徐々に表れてくる。多くの場合、成果は目に見えないくらい小さく、諦めそうになるが、「夢や目標に向かって行ったことは次の自信へつながる」と信じて行う。打ち込むことが習慣になると、夢や目標に向かうことができ、成し遂げる喜びを味わうと、次の夢や目標も近づいてくる。
・善行とは「人を大切にする行い」。大それたたことではなく、日常生活の中で行えること。まず、いつも笑顔でいる、困っている人を助ける、本を読むなど、身体を使う。次に、あいさつをする、感謝の気持ちを伝える、優しい言葉がけをするなど、口を使う。最後に、「○○さんが喜びますように」という気持ちを持つなど、心を使う。心を使えるようになると、身体や口は自然と動くようになる。
・正しい職業とは、善行に基づくもの。人と接する機会が少ない職業でも、正しい職業なら必ず誰かの役に立っている。
○迷信への見解を理解する
・多くの予言は、人々を恐怖に陥れる行為でしかない。予言を受け入れてしまうと、予言されたときが来るまで戦々恐々となるが、多くの場合はそのときには何も起こらない。占いも盲信を避け、参考程度にする。人生は、自己の判断で結果に責任を持って歩むもの。
○教えを発展させる
・人にはいい面も悪い面もある。善人でも、悪の心がないと、悪人の気持ちが理解できない。悪の心を持っていると自覚する善人は、悪人の気持ちが理解でき、相手の身になって、寄り添って考えることができる。悪の本質を知る人は、悪に振り回されることも、染まることも、誘惑に負けることもない。
○法に目覚める
・人生は何もしないと時間だけがむなしく過ぎる。今日という日は二度と帰ってこない。人の一生も、二度とない貴重なもの。かけがえのない人生ということを理解すると、むなしく過ごすことが惜しくなる。
・他者のことを直感的に、見た目だけで判断できる人はいない。長い間、話し合って相手のことが理解できる。
・他人を拠り所とすると、自己の判断で結果に責任を持って生きることができない。人の行いを支えるものである法こそが、人の生きる支えとなる。特に、自分を見失っている人の支えとなる。真の自己を頼りとし、法を拠り所とすると、最高の境地に達することができる。 -
中庸であることが大事。
極端な考えに偏らない。どちらにも執着せずに、ニュートラルでいる。
正しい行いをし、物事をあるがままに見る。
他人への善行を行う。
過去にも未来にもとらわれず、現在に生きる。 -
ブッダの教えを30の要点でまとめた、仏教の入門書的一冊(著者は「祈り方が9割」の北川達也さん)。今ここに集中するといった思考やマインドフルネス的な考えなど、現代に通ずる内容も多く非常に勉強になる(適度に著者の持論もあり面白い)。仏教系の本は難しいというイメージがあるが、この本は初心者でもわかりやすく解説されていると思う(ただ出てくる用語・漢字は難しいものが多い)。
-
本書で書かれているブッダの教えは、人生をよりよいものに変えていくヒントがたくさん詰まっています。
ブッダや仏教というと、堅苦しいイメージをお持ちかもしれませんが、本書では初心者でも理解できるような内容になっています。
とにかく、わかりやすいのでスラスラ読めました。
なかなか解決できない悩みや苦しみは、大きな視点で見れば小さな点でしかありません。
本書を読むことで、大きな視点や思考で物事を考えられるヒントを得ることができます。 -
神道の専門家が書いたブッダの本ということで興味深く読みました。
ブッダの教えは現実的で合理的です。修行や瞑想に頼ることのない、日常生活の中で悟りに至る方法が散りばめられています。
「無常」、「非我」、「空」など、仏教に特有の言葉がわかりやすく解説してあります。
神道と仏法は両立しうる教えなのだとわかりました。 -
ブッダの教えを学びたいと思っていた時にオススメしてもらって読んだ本。
ブッダの言葉と合わせて「こういう心構えで生きると良い」と要約されていて、仏教初心者にもわかりやすかったです。