アカハチ 沖縄・八重山の英雄オヤケ赤蜂を探して

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784910034041

作品紹介・あらすじ

石垣島、八重山諸島に伝わる英雄伝説——
逆賊とも呼ばれたアカハチの正体に迫る

沖縄・波照間島で生まれ、のちに石垣島の大浜村(現在の石垣市大浜) を根拠地とした豪族の首領となったといわれるオヤケアカハチ。正義感が強く、島の自由のために先頭に立って権力にたち向い、八重山の人々から太陽と崇められ信望を一身に集めていた——。そう伝わる一方で、赤い髪に不思議な色をした眼……日本人離れしたその風貌からか、“ 逆賊 ” であったという説もある。そんな沖縄の英雄に魅せられた研究者が、50年前に書いた論文をもとに最新研究を加え、オヤケアカハチ考をまとめたのが本書だ。今なお八重山の人々の信仰の対象として崇められ続けているアカハチの正体とは——? その謎に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/759335

  • 50年ぶりの八重山旅行、50年前の卒論、最近のオヤケ・アカハチをめぐる研究・実践の動向と、15年前に波照間へひとり旅したことのある身には興味深い題材が目白押し。50年ぶりの八重山旅行はおおむね穏やかなものだったが、泥にはまった船を腰まで泥につかって推したり、「オッホッホー」という仮面のトリックスターがお金をばらまく祭事といったあたりに興味を惹かれた。卒論「オヤケ赤鉢の乱の研究」は、オヤケ赤鉢の乱そのものだけではなく、むしろそれは一部で、もっと広く、乱前後の沖縄社会を文献資料、考古資料を使って、当時の生活、社会を明らかとし、封建支配に抵抗した郷土の英雄ではなく、15世紀先島社会を原始社会から古代社会へと移行する過程ととらえ、その中でいくつも起こった、広域を支配しようと試みる族長的支配者の一つであったことを明らかにする、といったものであった、と。それを受けて最近の研究・動向で、これまで明らかになってなかった発掘成果や、さまざまな研究が紹介され、大変参考になった。オヤケ・アカハチが尚王朝の末裔であることを詳細に論じた研究書まであるという驚き、韓国の英雄ホン・ギルドンがアカハチになったという説なども。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/759335

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著者プロフィール

1947年、東京都生まれ。早稲田大学卒業後、東京都公立中学校教員、東京都教育委員会行政職、亜細亜大学国際関係学部特任教授などを歴任。長年教育に携わってきた一方で、大学在籍時に研究に勤しんだ沖縄史、朝鮮史、西域史の研究を続ける。

「2020年 『アカハチ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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