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- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784915919992
作品紹介・あらすじ
恐るべき写実、青の時代の憂愁と哀しみ、バラ色の時代のロマンティック、20世紀絵画を根源から揺るがせたキュビスムなど、様々な貌を持つピカソを知の巨人・粟津則雄が独自の眼で考察してゆく。
感想・レビュー・書評
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先日の「暗幕のゲルニカ」を読み終えたタイミングで、たまたま書評を見かけて興味を持った本。
著者は文芸と美術の評論家。評論については、さらっと読んだだけでは、深く理解できないものの、ピカソが類い希な才能の持ち主で、年老いてまで芸術の世界で自身を表現し続けた、ということはよくわかる。
軸となる表現方法を極めていくタイプではなく、種々のスタイルを、そのモチーフや目的に応じて使うことができたらしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ピカソ愛にみちた画家の生涯の作品の変遷の紹介エッセー。
通常はピカソとその妻愛人たちを軸にスタイルの変遷を扱っていくことがこれまで読んだ本では多かったが、そこは最小限に、時代ごとのモチーフとスタイルを確立していった時代背景(友人の死、戦争)を叙述していく。時代に即したスタイル、青、キュビズムなどがあるがその背景には対象となるモデル、先達の画家との深い関わり合いがあってそれとピカソのあふれんばかりの欲情がぶつかってスタイルを飲み込んでいって(著者の思う)圧倒的で超越的なスタイルが確立されたとしている。
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