数と計算の意味がわかる: 数学の風景が見える

著者 :
  • ベレ出版
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784939076619
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感想・レビュー・書評

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  • とてもおもしろい本です。意味がわかるというのはおもしろいものです。小学生低学年レベルからかなりのレベル(大学生?)までの話題があります。興味のもてるところまで読めばいいでしょう。途中まで読むにしても読む価値があります。ぼくは最後まで読みましたが,難しいところは理解できないままにスルーしました。
     その中からおもしろいのをひとつ。ぼくなりに書いています。

     1/2 + 1/3 では,通分して 3/6 + 2/6 = 5/6  ですね。

     それを 1/2 + 1/3 = 2/5 とした。

     よくある間違いのパターンです。分子同士,分母同士をたしてしまったのです。

     しかし,なぜそんな間違いをしたのか先生がたずねてみた。
     すると1人の生徒が答えた。

    Aには, ぶたが2匹いた。そのうちの1匹は黒ぶた。
    だから黒豚は1/2( ○ ● )

    又Bにはぶたが3匹いた。そのうちの1匹は黒ぶた。
    だから黒豚は1/3 ( ○ ○ ● )

     AとBのぶたをひとつにまとめた。1/2 + 1/3
     するとぶたは全部で5匹。そのうち黒ぶたは2匹。
     つまり黒ぶたは1/5ひき。( ○ ○ ○ ● ● )

     だから,1/2 + 1/3= 1/5  

     ????????????

     正しいのじゃない? ねえ?

     どこがおかしいのか。この本を読んでください。

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著者プロフィール

野崎昭弘

一九三六年(昭和一一年)、神奈川県生まれ。五九年、東京大学理学部数学科卒業。六一年、東京大学大学院修士課程修了。東京大学助手、山梨大学教授(計算機械学科)、国際基督教大学教授(理学科)、大妻女子大学教授(社会情報学部)、サイバー大学IT総合学部教授を歴任。現在,大妻女子大学名誉教授。専攻、情報数学。著書に『電子計算機と数学』(ダイヤモンド社)、『πの話』(岩波書店)、『とらんぷ』(ダイヤモンド社)、『計算数学セミナー』(日本評論社)、『詭弁論理学』『逆接論理学』(中公新書)、『計算機数学』(共立出版)、『数学的センス』(日本評論社)、『トランプひとり遊び』(朝日新聞社)、『はじまりの数学』(ちくまプリマー新書)ほか。

「2021年 『まるさんかく論理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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