新マーケットの魔術師―米トップトレーダーたちが語る成功の秘密 (ウィザード・ブックシリーズ)
- パンローリング (1999年3月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
- / ISBN・EAN: 9784939103346
感想・レビュー・書評
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トレードの成功者のインタビュー形式の話。
みんな、一度は失敗してるが、続ける事で、成功している!
1.みんな一生懸命
2.自信を持っている。
3.自己規律
4.真剣に向き合い、時間を費やしてる
5.厳重なリスクコントロール
6.忍耐力
7.自分の考えを持ってる
8.損をするのもゲームのうち
トレード以外にも他の成功者にも言える事だね!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
・Q:20億ドルなんて、どうやってさばくのですか?そんな金額に対して、プライスなんかあるのですか?
A:例えば、5億ドル以上の顧客注文が入ってくるだろう。受けたトレーダーが立ち上がって、「電話しろー!」って叫ぶのさ。その瞬間、他のトレーダー、見習いトレーダー、事務員、テレックスのオペレーター、40人くらいが他の銀行に電話をかけ始める。みんな自分のコール・リストを持っていて、複数の人間が同じ銀行にコールするのさ。それぞれ3回くらい電話をするのかな。全部で120通話。数分の間に、だよ。
・次の日、数値が発表されて、それが前の晩見た夢の数字と同じだった。それに、修正値や反応したマーケットの価格の動きも、夢の通りだったんだ。唯一、違ったことといえば…、僕はトレードしなかったんだ。
なぜ?
夢や噂でトレードしないことにしているからさ。
・(コイントスを)試してみると、それほど回数を重ねることなく、裏と表を均等にすることができることに気が付く。別に驚くには値しないけれどね。均等な時点から始めている訳だから、次に均等になるまでには、それほど時間がかからないのさ。ただ、時として、裏と表のどちらか一方が続くことがあるね。こんなとき、均等になるまでひどく時間がかかることがあるんだ。
・「堅牢な」アプローチでは、どれに主軸を置くかではなく、すべての指標を1か0で表すのが最良の戦略なんだ。言って見れば、その数字を採用するか否か、のアプローチだな。その指標が受け入れられるべきものであるなら、他の受け入れられた数字と同等に扱うべきで、もし採用基準に満たない指標ならば相手にしない、ということさ。同様の原則がトレードを選択するときにも当てはまるんだ。
・それに、良いシステムというのは、時として何か間抜けなことを指示するものなんだ。そんなとき、自分の判断が非常に重要なんだな。一般的に言うと、もし良いシステムであれば、明らかにそのシステム・デザインに反しているとき以外、それに従うことだね。システムに小細工する癖を付けてはいけないんだ。そういう発明と想像力は、システム開発の研究用にとっておくことだね。
・安く買って高く売りたい、そのこと自体が流れに逆らう行為だからね。しかし、安いとか高いの概念は何かに固定されていなくてはならないんだ。人は、正常価格と思われているレベルから価格が動いたら、異常だとみなす傾向がある。この見方が人に、新しいトレンドとは逆の行動を起こさせ、つまり価格はそのうち正常に戻るという想定の元に取引をさせてしまう、そして、それは大惨事への道につながっているのさ。
・何年か前に、ある会社が恒例のチャート・コンテストを行った。そのコンテストでは、締切日までに幾つかの先物商品の特定の日の清算価格を予想する、というものだったんだ。僕のオフィスの誰かが、きっとふざけてだとは思うけど、ランダム・ウォーク理論を使うことにしたんだ。つまりは、単に締切日の清算価格を彼の予想として応募したのさ。すると、彼はこの方法で優勝ぎりぎりまでいき、ベスト50の中で5位に入賞したのさ。このコンテストには、何百という応募があったんだけど、95%、いや99%以上の人が、彼のいい加減な予言より悪い結果を出したんだ。
・小さな利益は消えてなくなりやすいから、マーケットは利益が消える前に現金化するように教えるんだ。また、マーケットは価格トレンドが変化して大きく動くよりも、小さいレンジに収斂することに時間を費やすので、価格が下がったら買って、上がったら売るように教える。マーケットは同じ価格を何度も何度もトレードし、もし長い時間待てば、以前通過した価格をまた通るので、損を出しているトレードも手放さないように教える。マーケットは高い成功率を有したテクニックの間違った安心感にトレーダーをなだめこもうとするが、長い目で見ると、それは多くの場合、悲惨な損失を伴うことになる。一般的に、常に(注:常に、だと長期も含むと考えられる。多分、‘普段’とした方が意を汲んでいる。)効果があるものは、長期的に効果のあるものとは逆の存在なんだ。
・多くの場合、ポイントとなる要因は収益に関連するものです。銀行株に関しては特にそうだ、と言えます。しかし、化学株の場合は、全く異なった動きをします。この業界のポイントとなる要因は、生産力のように思えます。化学株を買う理想的なタイミングは、多くの生産余力があって、需要を喚起する引き金が認識できるときです。
・その当時、社の資産は5万ドル足らずでした。そのとき、私は、金利は絶対に低下する、と確信していました。会社中の資産を集め、Tビル(財務省証券)の先物へとつぎ込みました。
そして、私は、四日間でそのすべてを失ったのです。
皮肉なことに、その後、一週間もしないうちに、金利は天井を打ったのです。それ以降、金利がそのレベルに達したことはありません。そのとき私が学んだことは、相場に関して正しい考えを持っていたとしても、レバレッジを利かせ過ぎると、結局、損をすることになるということでした。
・マーケットのタイミングを計るのに、株価評価を用いたことはありません。考慮するのは、市場流動性とテクニカル分析です。株価評価は、トレンド転換の兆候が現れたとき、マーケットが実際に反転するまであとどのくらい動くか、ということを示すに過ぎません。
・ソロスは私のトレーディング哲学の20年先を行っているようでした。その哲学とは、核となるグループの銘柄を買いで、同時に、核となる別のグループを売り持ちで抱え、S&P先物、債券、通貨などでファンドのレバレッジを計る、というものでした。 -
読み応えタップリのアメリカの名トレーダーの金言集。
「規律」という言葉の重みが凄かった。
正に“温故知新”という言葉がピッタリの一冊だった。 -
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☆$$いまいち良くなかった。$$投資全体では範囲が広すぎるし、$$インタヴューア(作家)のセンスを感じ無かった。
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少し古いものの、株式の心構えがよく分かった。
損切りは早めに。また、自分の信念を貫く。 -
読んで良かった。
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筆者自体がトレーディングの大きなファンであることは分かる。自分も大きな利益を出したいので、成功しているトレーダーに会ってインタビューを行っている感じ。質問の内容が「俺のように失敗したときはどのような心構えなのか。一番大きな失敗額はいくらか。何日で立ち直ったか」など、自身を成長させるようなことはあまり聞いていないのがとても悲しい。成功しているトレーダーの考え方や生活感を味わうにはいい一冊。
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続編。