- Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
- / ISBN・EAN: 9784947599841
感想・レビュー・書評
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読んだのは文庫ではなく
奈良美智さんとの共著(?)の方です。
何度読んでも
小さくて、ささやかだけど
まっすぐに、自分を信じて
一歩一歩確実に進む
大きな自分の人生を愛おしく思います。
奈良さんの『ノリナ』がかわいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館で借りたのは赤い表紙の奈良美智さんの画集だった。
あとで知ったが黄色い表紙の小説(よしもとばななさん)がセットであるようだ。じっくり絵を鑑賞中。 -
赤い表紙は奈良美智さんのイラスト集、黄色い表紙がよしもとばななさんの小説。2冊が空色のボックスに収まってます。中島英樹さんが装丁した布張りの本はビロードの感触が心地よいです。母の死、友人の死と喪失感が漂います。生きてること、死ぬこと、強く感じさせました。「どんな平和な風景の裏にも、あれとおなじような脆さがひそんでいて、私たちが美しい姿形で無造作に笑っていられることに、神と呼ばれる要素が介在していないほうがよっぽど不自然だという感じだ。そのくらい奇蹟的に、なにかとても優しくて美しい決まりごとにのっとって私たちは生きていられて、そこからふとはみ出してしまった。そういうケースで神を責めることが愚かしく感じられるほど、多くの命がおおむね無事にこの地上で躍動して生きているように思う」
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ぶっくおふで100円だった・・・ぎゃーー!!!
なんだかとっても、いいきぶん。
思い出は奪えない。
贅沢な本でした。 -
2009.08.16. 文字組みが大変なことになっている。読み辛かったんだけど、こうした配列には意味があるんやよね…。
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これを買ったのは
下宿先の古本屋さん
読むときの感情で
こんなにも変わるのか
と
今ふるさとで思う。
みんなが幸せならいいなあと
切に願う。
そしてやっぱり
美味しい美味しい
ばななさんの文章
焼きそば食べたいなー。 -
奈良美智さんの可愛いけれど、ただポップに可愛いだけじゃない、
この小説の主人公の女の子の心に刻み込まれてきた
痛みも悲しみもしっかり織り込まれた挿絵が、
吉本ばななさんの綴る文章と「はもる」ように語った、
同じような名前で、同じような人生を歩んでいる、
二人の女の子の不思議な運命の物語。
全体的に、暗くて寂しい、寒くて厳しい、
でも、もしかしたら、その中には哀しみだけじゃない、
周りが冷たくて暗いからこそ
感じられるであろう温かさも潜んでいる、
冬の海の底をさまよっているような気持ちになる作品。
いつもの読み終わった後に、
ほんわり温かい気持ちになるということがなかった。
読後は、窓の外の風がびゅうびゅうと妙に冷たく響く、
なんとも言えず、寂しい気分。
でも、これもまた吉本ばななさんの心の中にある
風景の一つなのだろう。
温かい光ばかりじゃなくて、寒くて厳しい闇も存在し、
それを自分は書かなくてはいけないのだということ。 -
人が一生を送る上で、得られる友人の数も、恋人の数も(そりゃあ人にもよるが)必ず限られている。
それは人間に等しく与えられる『死』というものがあるからなのではないだろうか。
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すごくすき。
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私生児として生まれて母ひとり子ひとりで、親切にしてくれる叔父叔母や高春など周りの人に気を使わせないことだけを念頭において慎ましく生活をしていて、幼い頃は、母を失った交通事故で、自分自身も瀕死の大怪我を負い、人生でたったひとりの心を通わせあった友人ダリアを遠い異国の地で亡くし・・ひな菊の人生って悲しすぎる。哀しすぎて本人はもう淡々と語るしかないというくらい哀しい。せめて心の拠所であったダリアは死なないでほしかったな。それにしてもばななさんの作中の人々って死ぬ人が多くてちょっと暗い気持になる。