ものみの塔のアキレス腱―エルサレム陥落の年代をめぐって

著者 :
  • からし種出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784990361006

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  •  著者は「もしほんとうに、聖書と歴史的文献の間に矛盾がある場合には、筆者自身も聖書をとる」と福音派の牧師らしく「聖書無謬説」を取っている。が、列王記下やエレミヤ書はマナセ王がユダ滅亡の諸悪の根源視しているのに歴代誌下ではマナセは改悛してエルサレムに帰還しているし、エホヤキム王はおそらく暗殺されて埋葬されなかったのか、それともバビロンに連行されたのか、エホヤキン王は母后ネフシュタをはじめとする人々ともにバビロンに連行されたのか、それとも単独でバビロンに連行されたのか、相互に矛盾している。エレミヤ書はヤハウェは印章のある指輪としてエホヤキン王と彼の子孫を捨てたとあるが、ハガイ書では彼の孫のゼルバベルを印章のある指輪としてはめる事になっているので、ハガイは偽預言者ではないのか?それともヤハウェさんはお天気な神様なのか?こういう聖書自体の矛盾点にはいっさい触れていない。「エルサレムの陥落とユダの滅亡」はエホバの証人の教義にとって重要なものだが、逆に聖書自体の矛盾を露わにするものだ。
     エホバの証人に対して教義の矛盾を指摘する為の本なので、エホバの証人の出版物には接し得ないような部外者には分かりにくい。

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