座右の日本

  • タイフーンブックスジャパン
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784990362126

作品紹介・あらすじ

タイのヒソヒソ話を、プラープダーが日本へ送り込む!日本はぼくの恋人である。映画から漫画、建築、そして風呂やトイレまで、タイ人の眼で洗われたら、ニッポンがすっきり見えてきた。

感想・レビュー・書評

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  • 国際交流基金設立40周年記念シンポジウム
    変わる世界 つながる人々 - 国際文化交流の新潮流 -
    http://www.jpf.go.jp/j/intel/40th/index.html

    国際交流基金のパネリスト紹介より
    「プラープダー・ユン
    バンコク生まれ。中学を卒業後、14歳で渡米し、ニューヨークのクーパーユニオン大学で美術を学ぶ。同大を卒業しグラフィックデザイナーとして働いた後、26歳のときにタイへ帰国。以後、作家、評論家、脚本家、グラフィックデザイナー、ミュージシャンなど幅広く活躍。2002年に発表した短編集『Kwam Na Ja Pen (Probability)』で、タイの最も権威ある文学賞である「東南アジア文学賞」を受賞。同年、初の長編小説「Chit tak!」を発表。これまで脚本を手がけた映画に『地球で最後のふたり』『インビジブル・ウェーブ』がある。また、出版社Typhoon Booksを設立したほか、タイの文学コミュニティのためのウェブサイト「Bookmoby」を立ち上げ、運営している。日本のアニメや茶道にも造詣が深く、日本各地の旅行経験は豊富。エッセイ集『座右の日本』(2007)では、タイから見た日本について綴っている。 」

  • タイ人から見た日本というよりは、
    プラプダーという
    タイで育ち、アメリカでも教育をうけた
    日本大好き作家による日本への愛の詰まったエッセイ。

    タイ人の一般論ではなく、
    タイのカリスマ作家がどう日本をみているか
    というか、どう日本が好きかを語る。
    安心して読めるが、
    西洋からではなく、アジア、タイからみた
    視点がもっと強くあるとよかったな。

  • 作者、イケメン!

  • 出版社/著者からの内容紹介
    スターバックスで、見知らぬ街角で、9.11を目の当たりにした時にも、いつもぼくの隣りには大好きな日本があった。読むと元気になる。タイの人気作家が綴った、日本への究極のラブレター。韓国や中国からの日本論でなく、こんなアジア発の声は初めて!

  • タイ人(アジア人)の視点からではなく、一度、西洋を通過したタイ人(アジア人)からの視点で、日本について語られている。

    本人が恋人というように、日本への愛が感じられ、思った以上に深い内容。

    ~引用~
    「ぼくのことを本の虫だと指摘する人がいたとしても、その指摘は間違っていないと思う。ただ、最初は漫画の虫から始まった。漫画を楽しむ時期があって、堅い本などの楽しみがそれに続いた。味わって食べたり、つまみ食いのようにかじったりしながら楽しみ、積み重なった本は山のようになったが、そのふもとは漫画で支えられている。ヨーロッパの哲学書や世界の名作百選、チベット僧の死に関する経典など、本の山を高くし、大人になるのを早めてくれた本もあるが、ふもとにある漫画を一、二冊引き抜くと、支える力を失って、本の山はガタガタ揺れて一気に崩れ去ってしまうだろう。」(p.9)

    ~引用~
    「先生のアパートにお邪魔したとき、ぼくは棚に並ぶ先生の書かれた書籍の数の多さに驚いた。でも一番感動したのは、トイレのタンクの上に山積みにされた本の中にニーチェの本を見つけたことだった。」(p.148)

    ※先生=四方田犬彦氏

  • 親日家の若手タイ人作家による日本に関するエッセイ。
    雑誌連載のコラムをまとめたもの、らしい。
    アメリカに留学していたらしく、視点がアジア人と言うより欧米人に近い気がする。
    ただ、タイの人が書いたものを読むことがほとんどないので、非常に興味深く読んだ。

  • 邪道だと思われるかもしれないけど、
    私が卒論で一番大事にした本。現代のタイのクリエーターが見たら、
    日本はどのように見えるのだろうか?
    プラープダーユンの言葉で、角度で日本を表現すると
    何でか分からないけど、タイ、アメリカから帰国した自分の目でみた日本と重なる。
    なんで、どうして、そこまでする?
    そんな日常の当たり前を
    ななめからズバッと切り開いた本。

    わたしのバイブルです。この本に出合えてよかったw


    2010 1/8
    プラープダーユン先生(私の学校では先生と呼んでいる)と直接お話をした。気さくなとっても「成分」を求め続ける人だった。
    別府の街を一緒に散策して写真を撮って
    お酒を飲んで・・・
    私が4年間過ごした別府の街が先生にどのように映っているのか
    とても興味深い。
    サインをいただき、教訓を伝授された:)
    「自由の奴隷」
    それが意味する事は、常に成分をたどっていく地道な作業が大きな意味を持っているということ。
    忘れずに生きていきたい。

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著者プロフィール

1973年、バンコクに生まれる。14歳までタイ国内で育ち、教育を受けたあと、アメリカに渡航し、現地で学ぶ。ニューヨーク、クーパー・ユニオンの美術学科で学士号を取得して、短期間だけグラフィック・デザイナーとして働く。26歳のとき、タイの法律にのっとり、帰国して兵役に服する。6ヶ月の軍事教練を終了して、本格的に執筆活動をはじめる。2002年に、短編集『可能性』が東南アジア文学賞の短編部門を受賞する。この受賞によって同作品集はベストセラーとなり、作品がタイ社会で広く読まれ、批評されるようになる。

現在まで短編、長編、エッセイ、論考の執筆を続けており、Studio VoiceやEsquireといった日本の雑誌に寄稿したこともある。また、日本では短編集『鏡の中を数える』(宇戸清治訳、タイフーン・ブックス・ジャパン、2007年)や長編小説『パンダ』(宇戸清治訳、東京外国語大学出版会、2011年)などが出版されている。2016年には、短編集がはじめて英訳され、英国で出版された。さらに、作品が中国語やイタリア語でも翻訳出版されている。

執筆活動に加えて、バンコクで小規模な独立系出版社Typhoon Booksを経営している。デザイナーとしても活動するかたわら、さまざまなアート作品や映画作品も発表している。2017年には、社会的に認知され、優れた中堅のクリエイターにタイ文化省が与えるシンラパートーン賞の文学部門を受賞した。

「2020年 『新しい目の旅立ち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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