海峡のまちのハリル

  • 三輪舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (60ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784990811679

作品紹介・あらすじ

ときは、いまから百年まえ。かつて世界の中心といわれた皇帝の大帝国が、たそがれの時代をむかえていた。みやこの名はスルタンテペ(現在のイスタンブル)。七つの丘からなる海峡のまちだ。このまちだけは、どんな時代もかわることなく、行きかうひとでにぎわっている。そのまちかどで生まれた、ちいさな友情の物語。

伝統芸術のマーブリング紙「エブル」をつくる職人の家に生まれ育った少年ハリルは、周囲の友だちは新設された学校へ行っているのに、祖父にこき使われている毎日。一方、日本からやってきた貿易商の息子たつきは、異国の不慣れな土地で折り紙遊びで暇を持て余している日々。そんなふたりが海峡のまちで出会い、友情を深め、おたがいの感性をとおして、この街に生きる自分を見つめ直していく――。

アジアを描かせたら右に出る者はいない、『せかいいいちうつくしいぼくの村』の絵本作家・小林豊が絵を、その弟子でトルコをフィールドに取材執筆を行なうライター末澤寧史が物語と文を担当。師弟コンビが、20世紀初頭のイスタンブルを、生き生きと描く。

感想・レビュー・書評

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  • 友人の初めての著作。そのことを差し引いても、おもしろく、読む価値がある絵本だと思います。温かいイスタンブールの絵に癒されます。

  • イスタンブルが舞台。オスマン帝国末期が舞台。なかむら商店。エブル。ハリルの祖父からエブルをならうたつきとハリル。イスタンブル探検。かわりに折り鶴を教え。おそらくエルトゥールル号に載ってたハリルの父の帰還。といったところが、描かれる。詩情溢れる絵が、舞台のイスタンブルと相俟って、伝統芸能に惹かれていく少年たちの友情物語をより味わい深いものとしてくれる。

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著者プロフィール

1981年、札幌生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。同大大学院在学中、トルコ共和国ボアジチ大学に留学。帰国後、取材執筆活動を本格的に始める。絵本作家・小林豊のもとで絵本づくりを学び、本作が初の作品となる。

「2021年 『海峡のまちのハリル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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