「人間の尊厳」とは─ コロナ危機を経て ─(学術会議叢書30)

  • 日本学術協力財団
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784990997267

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  • 日本学術会議哲学委員会主催のシンポジウムを元に編纂された書で、コロナ禍の人間の尊厳について、トリーアージについての倫理的問題について議論されたものである。ドイツやフランスなど、国家や国民的議論が行われた国の状況と比して、日本は感染爆発前から人工呼吸器配分提言がされ、いわゆる参事便乗型倫理学が出現した状況について、様々な立場から考察、提言したものである。トリアージされる対象としては高齢者、障碍者であり、それが現場の逼迫さを金科玉条に低減され、あまり大きな議論も起きなかった状況は忘れてはならないだろう。コロナ5類移行後、この間経験したり感じたことは決して忘れてはいけないことで、必読な書と感じる。ただ哲学的な議論も多く理解が難しかったのは書き手の問題か読み手の問題か、どうだろう。

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著者プロフィール

1951年生。筑波大学大学院哲学・思想研究科博士課程修了。山梨大学大学院総合研究部教授。専門はフランス哲学、応用倫理学。著書:『死ぬ権利』(勁草書房)、共編著:『生命倫理の源流』(岩波書店)、『メタバイオエシックスの構築へ』(NTT出版)、共著:『エピステモロジーの現在』(慶應義塾大学出版会)、『「いのちの思想」を掘りおこす』(岩波書店)ほか。

「2017年 『デカルト 医学論集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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