まちカドかがく (ネコノス文庫, イ1-1)

  • ネコノス
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  • Amazon.co.jp ・本 (539ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784991061462

作品紹介・あらすじ

 ポッドキャストの人気サイエンス・トーク番組『いんよう!』から生まれた同人誌『まちカドかがく』。2020年秋の文学フリマで発売され、即完売した伝説の同人誌が、文庫になって再登場。牧野 曜、市原 真による小説やサンキュータツオによる「お笑い文体研究」など専門的な話題を興味のない人へ届ける『いんよう!』ならではの、ユニークな世界がぎっしり詰まったファン必読の一冊。三人による文庫版だけの特別鼎談も収録。

『この本の表紙のデザインも細胞システムを模しています。 番組内で「まちカドかがく」というコーナーを作って、「街角に転がっている現象を、こういう科学的な視点で見たらおもしろいですよ」といったメールを聞いてくださっている人たちから募集しようとしたのですが、いかんせん私自身いい例を思いつかず、あるのかないのか分からないコーナーになってしまっています。(中略)いただいた素晴らしい原稿を読んで、本当に嬉しくて、びっくりして、「まちカドかがく」の意味を、非論文的、非アカデミア的な知的好奇心の発露、というふうに拡張するならば、このタイトルはぴったりだと思っています。』(牧野曜/編集後記より)

感想・レビュー・書評

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  • 生命科学者のよう先輩、病理医のヤンデル先生、言語学者で漫才師のサンキュータツオさんの同人誌を文庫化! 同人誌が文庫本になることが、まずはすごいw

    タツオさんのお笑い評は、お笑い殆ど見なくてわからないので、斜め読みだったけど、なんだかこの人達の頭の中はどうなってるんだろうって不思議な気持ちになります。頭がいい人たちが書いた小説が面白いって、ずるくないですか?(笑)

  • 正確には読んでないところもあるけど、一旦おしまい。
    よう先輩の小説がとてもよかった。ヤンデル先生のは面白かったけど途中までエッセイだと思って読んでたのでビックリした。

  • 牧野氏のお話に出てくる「家族」や「人間の尊厳」の在り方は、時代や世代に合わせて変化し続けるものだから、いずれこんな日が来るかもしれないリアルさを持って読んだ。特にクローラガールの方。近くてちょっとリアルで一応まだ非現実的なSFの世界が、自分の中の倫理観や人生観や価値観とどう折り合えばいいのかわからなくて混乱もした。特にブラーファ少女の方。良い読書体験になった。
    市原氏(ヤンデル先生)のお話は一人称なので、急激に引き込まれて世界が出来上がったところに、さりげなく「新たな真実」が置かれていてびっくりさせられる感が嫌いじゃなくて、面白かった。それにしても記憶って、ほんとなんだろな…人間の細胞は3年くらいで全部入れ替わるというのに、私は私で、私を私たらしめているのが記憶だとしたら、その記憶だって不完全で…そんな堂々巡りをしたり。
    サンキュータツオ氏のお笑いの文体研究は「お笑いは文字で読むもんじゃない…(そもそもこの人たち知らん…)」→「あ、これアレだ、ボケを冷静に解説されるとちょっと恥ずかしいやつ」→「じゃないわ!!会話の解体と考察に近いんだ」→「はぁーなるほどー」のループ。
    元が同人誌だから、「好きなこと書いた」スタイルで、まー自由で面白い。商業用じゃない面白さってあるよねー

  • 大っぴらに表明するとなんとなく奇異な目で見られそうだからあまり言えなかったけど、ポイズンガールバンド好きだった。吉本無限大もポイズンの曜日はGYAOでかなり見てた。
    なので、サンキュータツオさんのポイズン評はただただ読んでいて嬉しかった。本当に面白いんだよって思った。
    ヨウ先輩、イッチーさんの小説もなかなか興味深く読めた。
    イッチーさんの小説、最後まで読んだら登場人物の関係性がグロテスクに思えてホラーのような異物感が残った。

  • 『ブラーファ少女とクローラガール』、胸熱でした。
    科学技術と人との可能性について、そして「家族」について、「こういうのもいいな」と感じるお話でした。

    どこからが「生命」か、どこまで科学技術の介入(という表現が適切かわかりませんが)を人が受け入れてゆくのか、わくわくしながら読みました。

    また、「家族」についても、距離感や描き方が絶妙で、こういう優しさやつながり方がもっと大切にされていく世の中であるといいなと思いました。

    いやー、おもしろかったです!

    よう先輩の別の作品も読んでみたくなりました。
    次は『異人と同人』かな。

  • よう先輩の物語がとても面白かった。

  • 話の内容は面白いけど、地の文が固くて専門用語が多く、読み進みづらい。なかなか読み終わらない。

  • 知人が表紙を描いてると知って探した1冊。表紙裏に見知った名前を見つけて心躍り、めくってすぐの幾何学模様に心温まった。
    今まであまり触れてこなかった世界観が広がってたなぁ。ブラーファ少女とクローラガール(今思ったがタイトル良いな)、物語で済まなさそうな雰囲気が滲み出てて不思議な感覚だった。

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著者プロフィール

1978年生まれ。札幌厚生病院病理診断科主任部長。医学博士。病理専門医・研修指導医、臨床検査管理医、細胞診専門医、病理医ヤンデル。

「2022年 『ココロギミック 異人と同人3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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