Nella nebbia di Milano. Ediz. italiana e inglese
- Corraini (1996年4月1日発売)
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感想 : 1件
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- Amazon.co.jp ・洋書 (56ページ)
- / ISBN・EAN: 9788886250399
感想・レビュー・書評
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ブルーノ・ムナーリのこの絵本、すごい。絵本の概念じたいに揺さぶりをかけてくる。
霧の中を通り抜けてサーカスを見に行き、また霧の中を帰ってくる、という趣向のお話。
というかデザインの視覚的展開が第一で、それにお話を添えたという感じ。
まずなんといっても霧の場面のページがみなトレーシングペーパーで、そこに黒で絵が描かれている。
ちょうどページの真ん中が色鮮やかなサーカスの場面になっているのだが、トレーシングペーパーなので、ページをめくるごとにだんだんとページのむこうに色が透けて見えてくるという凝った仕掛けになっている!
「行き」は、鉄骨の建築物や自動車、バスなどカクカクしたデザインに満ちていて、「帰り」は草や木々の曲線が重なり合っているというコントラスト。
また、間に挟まれたサーカスの場面のめくるめく色彩とデザインにも脱帽。ページに空いた穴の向こうに、ピエロや魚や蝶や花や猫やがいろいろ覗き見え、ページをめくったらめくったで、その裏側にもちゃんと仕掛けが施されている。
大げさでなく、こんな絵本に今まで出会ったことがない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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