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- / ISBN・EAN: 0075597401424
感想・レビュー・書評
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"君がやりたいことは何なの?"
みんなを乱心させたいのさ(モリスン)
"美しく?それとも醜く?"
その触れ幅を乱心というんだよ(マンザレク)
乱心させる、という意味で最もDOORSらしいアルバムといえば、1967年10月にリリースされたセカンド作品"Strange Days"ではないでしょうか。
ポップ、それにオルガンのキラキラ感という意味では、ファーストの方が上だと思いますが、DOORSの持つ暗さ、そしてタイトル通りの"奇妙さ"では、当時、ロックでは殆ど使われていなかったムーグ・シンセサイザーの導入もあって、この作品でより一層推し進められている気がします。
とは言うものの、"Love Me Two Times"のような弾んだ曲もあるところがDOORSの凄いところ(モリスンばかりが注目されるけど、ロビー・クリガーのソング・ライティング・センスは改めて凄いと思う)
ハープシコード的なキーボードの音色はカラフルだし。
しかし、この曲、"Love"の意味を巡って放送禁止になってたりします。
更には、半ば本気で、フランク・シナトラにカヴァーしてもらおうと思っていたらしい"You're Lost Little Girl"。
ここでも、ロマンティックなクリガーのギターが活躍。
一方で、"Unhappy Girl"や"I Can't See Your Face In My Mind"出だしの不気味さは、DOORS独特。
後者に関しては、"My Eyes Have Seen You"というタイトルの次、というのもなんか良い。
"Horse Latitudes"は、詩人という存在に拘ったモリスンらしい作品。路上詩人っぽいし。
というか、この作品の原案は、高校時代、まさに路上詩人たちに傾倒していた頃に書かれた詩のようです。
そして、そこから"Moonlight Drive"に切り替わる瞬間は、何度聴いてもスリリング。
緊張感が一挙に高まります。
1965年、モリスンがマンザレクに"Moonlight Drive"を4行程歌ったことで、"知覚の扉=The DOORS"が開かれたんだということを思いながら聴くと、やっぱりワクワクさせられます。
甘い歌詞が、出だしの緊張を解きほぐすというか、この前曲からの展開は、名作揃いの本作にあっても、本当にハイライトの1つだと思います。
"My Eyes Have Seen You"聴いてると、キンクスの"You Really Got Me"を思い出す(ただし、この曲が作られたのは、アルバム制作よりも大分前のようです)
もっとも、キンクスの陽気さは皆無。漂ってくるダークな世界観は、DOORSそのもの。
相変わらず、メンバー全員がいい演奏してます。
ビルボードで12位のヒットとなった"People Are Strange"は、眺めのいい丘に散歩したモリスンが帰る時に作った曲。ここでの(特に出だしの囁くような)ヴォーカルは、作品中でも特に気に入っています。
しかし、最高なのは、最初と最後の2曲ですね。
"Strange Days"は、ファーストの"Break On Through"同様、アルバムの世界に引きずり込んでくれるし、"When The Music's Over"は言わずもがなの代表作の1つ。
"The End"同様、最後を締めくくる必殺の大作、といった趣があります。(レイ・マンザレクのキーボード・スタイルも、確立されてる感があるし)
アルバムが制作されたのは、1967年8月からの2ヶ月間。
場所は、サンセット・サウンド・スタジオ。
プロデューサーのポール・ロスチャイルド、エンジニアのブルース・ボトニックの指導の下、レイ・マンザレクをして「5人目のメンバー」と言わしめた、最新技術、8トラック・レコーディング・システムを使ってのものでした。
尚、ジャケットに関して、モリスンは「元々、メンバーが部屋で30匹ぐらいの犬に囲まれているものにしたかった。"Dog"は"God"の逆のスペルだから象徴的だろ?」と語っています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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アルバム全体になんとなくもの悲しさがあって好きです。'Moonlight Drive'が気に入った。
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ドアーズの最高作は2ndだと思っています。あわわ反論しないでください。
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ジャケットが良いね。今だったらこういうジャケットは作れない。多分。音は非常に詩的で内省的だけど、なんか聴いていると熱くなってくるんだよねえ。
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前作の衝撃に埋もれてしまった隠れた名盤。ドアーズはこれからも一生聴き続けるんだと思う。
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処分済 たまに又聴きたくなる。