Strange Days

アーティスト : Doors 
  • Elektra / Wea (1988年5月23日発売)
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・音楽
  • / ISBN・EAN: 0075597401424

感想・レビュー・書評

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  • "君がやりたいことは何なの?"

    みんなを乱心させたいのさ(モリスン)

    "美しく?それとも醜く?"

    その触れ幅を乱心というんだよ(マンザレク)

    乱心させる、という意味で最もDOORSらしいアルバムといえば、1967年10月にリリースされたセカンド作品"Strange Days"ではないでしょうか。
    ポップ、それにオルガンのキラキラ感という意味では、ファーストの方が上だと思いますが、DOORSの持つ暗さ、そしてタイトル通りの"奇妙さ"では、当時、ロックでは殆ど使われていなかったムーグ・シンセサイザーの導入もあって、この作品でより一層推し進められている気がします。
    とは言うものの、"Love Me Two Times"のような弾んだ曲もあるところがDOORSの凄いところ(モリスンばかりが注目されるけど、ロビー・クリガーのソング・ライティング・センスは改めて凄いと思う)
    ハープシコード的なキーボードの音色はカラフルだし。
    しかし、この曲、"Love"の意味を巡って放送禁止になってたりします。
    更には、半ば本気で、フランク・シナトラにカヴァーしてもらおうと思っていたらしい"You're Lost Little Girl"。
    ここでも、ロマンティックなクリガーのギターが活躍。

    一方で、"Unhappy Girl"や"I Can't See Your Face In My Mind"出だしの不気味さは、DOORS独特。
    後者に関しては、"My Eyes Have Seen You"というタイトルの次、というのもなんか良い。

    "Horse Latitudes"は、詩人という存在に拘ったモリスンらしい作品。路上詩人っぽいし。
    というか、この作品の原案は、高校時代、まさに路上詩人たちに傾倒していた頃に書かれた詩のようです。
    そして、そこから"Moonlight Drive"に切り替わる瞬間は、何度聴いてもスリリング。
    緊張感が一挙に高まります。
    1965年、モリスンがマンザレクに"Moonlight Drive"を4行程歌ったことで、"知覚の扉=The DOORS"が開かれたんだということを思いながら聴くと、やっぱりワクワクさせられます。
    甘い歌詞が、出だしの緊張を解きほぐすというか、この前曲からの展開は、名作揃いの本作にあっても、本当にハイライトの1つだと思います。
    "My Eyes Have Seen You"聴いてると、キンクスの"You Really Got Me"を思い出す(ただし、この曲が作られたのは、アルバム制作よりも大分前のようです)
    もっとも、キンクスの陽気さは皆無。漂ってくるダークな世界観は、DOORSそのもの。
    相変わらず、メンバー全員がいい演奏してます。
    ビルボードで12位のヒットとなった"People Are Strange"は、眺めのいい丘に散歩したモリスンが帰る時に作った曲。ここでの(特に出だしの囁くような)ヴォーカルは、作品中でも特に気に入っています。

    しかし、最高なのは、最初と最後の2曲ですね。
    "Strange Days"は、ファーストの"Break On Through"同様、アルバムの世界に引きずり込んでくれるし、"When The Music's Over"は言わずもがなの代表作の1つ。
    "The End"同様、最後を締めくくる必殺の大作、といった趣があります。(レイ・マンザレクのキーボード・スタイルも、確立されてる感があるし)

    アルバムが制作されたのは、1967年8月からの2ヶ月間。
    場所は、サンセット・サウンド・スタジオ。
    プロデューサーのポール・ロスチャイルド、エンジニアのブルース・ボトニックの指導の下、レイ・マンザレクをして「5人目のメンバー」と言わしめた、最新技術、8トラック・レコーディング・システムを使ってのものでした。

    尚、ジャケットに関して、モリスンは「元々、メンバーが部屋で30匹ぐらいの犬に囲まれているものにしたかった。"Dog"は"God"の逆のスペルだから象徴的だろ?」と語っています。

  • 29

  • アルバム全体になんとなくもの悲しさがあって好きです。'Moonlight Drive'が気に入った。

  • ドアーズの最高作は2ndだと思っています。あわわ反論しないでください。

  • ジャケットが良いね。今だったらこういうジャケットは作れない。多分。音は非常に詩的で内省的だけど、なんか聴いていると熱くなってくるんだよねえ。

  • 前作の衝撃に埋もれてしまった隠れた名盤。ドアーズはこれからも一生聴き続けるんだと思う。

  • 処分済 たまに又聴きたくなる。

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