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- / ISBN・EAN: 4988104013972
感想・レビュー・書評
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生放送のラジオドラマの完成までを描いた作品。
笑いあり感動あり、まさに三谷ワールドで純粋に楽しめた。
ここに出ている役者は殆ど全員今も残っているからさすが。
バタバタしたスタジオの雰囲気がとても好き。
効果音を何でも作れるおじさん、が出てくるので、
音響効果の人は特に楽しめると思う。
機械に頼りすぎるな、というメッセージが、強く心に残っている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
芦原さんの取巻く構図、縮図はラヂオの時間にあると思い再視聴。新たな見方が出来た。
出演者のわがままに振り回されるプロデューサー。
事務所の力関係で出演者に強くでることができず、元脚本が改変される。
スポンサーの意向にそわなければ抗議が来るという事で飛行機から宇宙船への変更。スポンサーへの配慮。
ギャングと言えば熱海からシカゴに変更。
その場の辻褄合わせ。マスコミの縮図そのもの。
改変の嵐を前に脚本家は最後メアリージェーンとマクドナルドが結ばれるという結末だけは変更しないで欲しいとスタジオ立てこもりという最終手段を取る。(主人公の名前すら設定変更後ではあるが。)
当映画ではコント仕立てで最後はハッピーエンドとなっているが、実際は誰も得しない悲惨な結末はゴロゴロ転がっているのは想像に難くない。
プレイヤーのパワーバランスで如何様にもドラマが変更されるのは日常茶飯事であろう。
原作の改変。
原作通りか改変を加えるべきか議論が難しい部分である。
原作者はここだけは改変して欲しくないというポイントがある。それさえも変えられるのは、魂を抜かれるに等しい行為と自覚するべきである。
1997年は製作予算があった頃なので、まだ人をあてがう事が出来た。少なくとも現場に人を配置し、出演者にはタクシーチケットが配布された。昨今は人手不足でプロデューサーは更に厳しい状況に追い込まれている。
問題が噴出しないように表面上上手く収める事が名プロデューサーの評価のようであるが、不満の皺寄せが最悪の結末を迎える事となっている。
映画でもプロデューサーが全員が満足するものを作りたいと言っていたが、現場トラブルに直面すると何を作りたいか分からない状態に陥っているのだろう。
製作の構造上の問題なので、製作全体、引いては会社の経営を見直さない限り同様の悲劇はおきる。
ドタバタコメディの中そんな事を考えさせられた。 -
高校演劇部の息子が三谷幸喜を知らないと言うので強制的に観せる。意外と反応良く、良い作品は何年経っても良いのだなぁ、と改めて思った。
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三谷幸喜の初監督映画。結構昔の作品になっているので、出演者がみんな若い!と思えるくらい歳を取った自分に気付きました。w
設定縛りの中でドタバタ詰め込み三谷演劇の真骨頂だと思います。
ただ、今こうして観返してみると、ドタバタ感を詰め込み過ぎてる印象を受けました。そこが初監督作品らしい力みっぷりに感じて、氏の真面目さが伺えます。 -
24年前の作品とあって皆若い。一番の収穫は若い出演者たちを見られたこと。特にディレクター役の唐沢寿明が光ってた。
しかし内容は放送局の大物スターに振り回されスポンサーに気を使う放送局の内実。吹けば飛ぶような新人ドラマの原作者の立場。次々に変更されるドラマの設定、ここらへんがこのドラマの見どころなんだろうけど、かってにやればーという感じであまり気持ちいいものではなかった。「大空港2013」なんかはおもしろかったけど、これは見ていていらいらした。
調べてみると、
『振り返れば奴がいる』の脚本がしばしば現場で書き換えられてしまった経験を元にしたとあった。
1997公開
2021.3.15BSプレミアム -
素晴らしい。
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別途
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一人の主婦が書いたラジオドラマの脚本。
生放送本番で、色んなアクシデントが起き、どんどん脚本の内容が書き換えられていきます。
そして、最初の脚本とは全く違うものになって…というもの。
三谷さんの最初の映画がシネマデイジーになっていたので、早速聞いてみました。
一人で黙々と聴くより、映画館でみんなでワ~っと楽しむ作品ですね。
キャストが活き活きしてて、そこはさすが三谷作品でした。 -
1997年公開
監督 : 三谷幸喜
一般公募から選ばれた素人脚本家が、ラジオドラマ生収録でのドタバタ劇に翻弄されるお話。
やはり個人的にはこれが三谷映画の最高峰な気がします。
彼は、やっぱりこういう密室劇というか、
定点的なお話の方が、本来の劇団屋としての妙が
活きると思うのですよ。こっちの方が好き。
豪華キャストを惜しげもなく使い、
全力でくだらないことをぶちかます芸風も、
この頃から。笑いました。