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- / ISBN・EAN: 4988105016170
感想・レビュー・書評
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(2000、デンマーク)
60年代のアメリカ
セルマ(ビョーク)は女手一つで息子のジーンを育てながら工場で働いている。彼女に対して理解と愛情を持つ人々に囲まれて満ち足りた生活を送っていた。ただひとつを除いて。彼女は遺伝性の病気のため視力が失われつつあり、ジーンも手術を受けない限り同じ運命を辿ってしまうのだった。そのため少しずつ手術費用を蓄えていたが、ある日工場を解雇されてしまい、ためていたお金まで盗まれてしまった…
カンヌでパルムドールと主演女優賞を受賞。
幻想的なミュージカルシーンが素晴らしい。さすがビョーク。病いを抱え、貧しい中懸命に生きるセルマのたった一つの楽しみだということが、痛いほど伝わってくる。
しかし、ミュージカルシーンが美しければ美しいほど、人間の愚かしさが際立って、次第に腹が立ってきた。そして、衝撃のラストシーン。本当に衝撃だった。え? ……… 反則の笛を吹きたくなった。何日かは立ち直れないほどだった…
名作には違いない
だけど、もう一度見たいとは思わない。 -
夢中で観てしまったが、キツイ映画。悲しすぎる。
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胸糞映画とは聞いていたけれど、本当にすごく胸糞映画でした。芸人の小藪さんはこの映画を「1番嫌いな映画」に挙げているそうですが、その理由は警官のビルがどうしても許せないからだそうです。ほんとにまったくその通りで、色んな胸糞展開あるけれどこのビルの行いほど許しがたいものはない。
しかしこの映画がこれほどまでに胸に迫るのは、主人公の置かれた立場が極限に過酷であるだけでなく、この撮影手法にもあると思います。本編が始まり、まるでホームビデオのような質感や多少のブレのある映像で、最初は冒頭のみそういう演出にしてるのかと思ったら、そうではなく、調べてみたら「ドグマ95」なる手法らしく、高い機材を使わずに日常にあるもので制作するという主義に則っているようでした。このホームビデオ感が、画面に映るものが映画というフィクションではなく、すぐそこで現実に起こっていることのように錯覚させるというか、それだけにジェフや看守のふるまいにひとしお込み上げてくるものがありました。色々ひどい話ですが、ジェフや看守がこの闇のような話の中でほんとに救いというか、私は特にジェフの素晴らしさを称えたくて仕方がない気持ち。ジェフありがとう。なんだかやたらとジェフに肩入れしてしまって、最期を見届けてほしいと言われたのに、執行当日ジェフがいなかったのが私的に気になった。やっぱり見たくなかったのかな。普通に考えたら、そりゃ見たくないよなと思うけれど。
後味は悪いですが、息子の手術が成功したことが観客にとっての唯一のカタルシス。
鬱映画は正直観たいものではありませんが、この独特の撮影手法により感情を揺さぶりかけてくる効果が非常に高いので、映画史に名を刻む作品だと思います。ただ、当初監督が用意していた結末は、息子の手術が失敗したことを知らされ、絶望の中で絞首刑が執行されるというもので、さすがにビョークの反対で内容が変わったようです。その結末であれば、いくらなんでも悪趣味が甚だしいと言わざるを得ず、せいぜい★2つくらいしかつけられません。 -
私はこういう映画大好きです。でも軽い気持ちで観ようと思うには重い内容すぎるので、観るときは覚悟したほうがいいかも知れません。
古い映画のように雑な映像になっている演出、淡々と日常生活のように映し出される映像、素晴らしいです。
無言なシーンが多く、映像で訴えかける映画なので、『ながら観』をすると超つまらない映画になるかも知れません。
また観たいとは思ってるんですが、重すぎてなかなかもう一度観る覚悟が出来ないでいます(苦笑) -
ビョーク扮するセルマは、チェコからの移民。プレス工場で働き、唯一の楽しみはミュージカルという空想の世界を創りあげること。遺伝性疾患のため衰えていく視力と闘いながら、同じ病に侵された息子の手術費用を稼ぐため身を粉にして働く毎日。そのセルマにあまりに残酷な運命が待ち受けていた…。
警察官のビルや工場の仲間ジェフたちの助けやミュージカルが慰めになってもセルマに容赦なく襲いかかる遺伝進行性失明やセルマが息子に手術を受けさせるために貯めていた貯金を破産寸前のビルに盗まれ奪いかえそうとした時にビルを誤って殺してしまうなどの不幸、不幸な状況の中でも希望を見出だすために自分の心の中にミュージカルを映し出すセルマの強さ、最後の瞬間まで息子の未来のことを心配するセルマの大きな愛、ビョークがセルマになりきって心の叫びを熱唱する魂の名曲の数々、心を揺さぶる傑作ミュージカル映画。ピーターストーメア、デヴィッドモースなどの演技も印象的です。 -
60年代のアメリカ。
セルマは女手ひとつで息子のジーンを育てながら工場で働いている。
彼女に対して理解と愛情を持つ人々に囲まれ満ち足りた生活を送っていた。
ただ一つを除いて。
彼女は遺伝性の病のため視力が失われつつあり、ジーンも手術を受けない限り同じ運命を辿ってしまうのだった。
そのために、内職もしてジーンの手術費用を貯えていた。
が、ある日工場を解雇されてしまい、貯めていたお金まで盗まれていた。
Yahoo!JAPAN 映画のあらすじより
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号泣やった。
こんな悲しいミュージカルは初めて。
えーってなってるのに、笑顔で歌い踊り。
貧困であるが故、どうしたものか。
あんなことがなければ、周りに恵まれてて、幸せに2人で暮らせてたと思う。
最後に出てきた女性看守の演技が胸に刺さった。
ちょっとしか出てきてへんのに、顔も演技も頭から離れへん。
最後もリアルに終わって、後味が衝撃やった。
これを一度見て忘れてるなんて。
ミュージカルで、歌って踊るも、何か切なかった。 -
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