ベティ・ブルー インテグラル 完全版 (ノーカット完全版) [DVD]

監督 : ジャン=ジャック・ベネックス 
出演 : ジャン=ユーグ・アングラード  ベアトリス・ダル 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
3.85
  • (80)
  • (58)
  • (75)
  • (14)
  • (4)
本棚登録 : 392
感想 : 77
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142110220

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 壊れゆく二人、破滅へのラブストーリー。
    こんなにも苦しい物語になるなんて予想もしてなかった。
    もしも愛するがゆえに迎えた結末がこれだとしたら、まったく恐ろしいものだ。
    狂気、とはまた少し違うように感じられる。
    3時間にもわたって繰り返される二人の激しい愛に圧倒され、虚構であることさえも半ば忘れかけていたが、最後に一気に自分がフィクションの世界を見ていることに気がついた。ベティの人生は虚構の中で完結した。

    ぜんぶ観終わってから、また最初から再生し直すと、伏線さえ見当たらない二人の愛が、激情が、格段に愛おしく思えて泣けてくる。

  • 閑散とした海辺のバンガローで単調な日々を送っていた35歳のゾルグのもとに、美しい少女・ベティが現れた。
    ベティの野性的な魅力に惹かれたゾルグは、彼女が行き場のない身であることを知ると、自宅に住まわせることにする。
    激しく惹かれあうようになった二人は毎日のようにセックスに耽り、愛を確かめ合う日々が続く。
    ある日ベティは、ゾルグが過去に書きためていた小説を偶然発見し心酔するようになる。
    ゾルグの才能を稀有のものと確信し、作品の書籍化のために奔走するも各出版社の反応は冷たく、ベティの迸るような情熱は空回りし続け、失意に陥る。
    ゾルグは穏やかな愛情で彼女を包もうと懸命に努めるも、ベティのストレート過ぎるほどの感情表現はエスカレートして行き、やがて・・・。
    原題「朝、摂氏37度」というタイトルだけに、ゾルグとベティの激しい愛を描いたラブストーリーです。
    ゾルグが住んでいるバンガローの持ち主の会社の社長にイヤミを言われながらいる条件として住んでいる地域の建物の壁を協力して塗ったり、ゾルグがイヤミな社長の言うことに従っているのに腹を立てたベティとゾルグがケンカしたり、ゾルグが書いた小説を本にするべく奮戦したりする中で、激しい気性のベティと穏やかで受け身だが優しいゾルグが激しい気性のベティに振り回されながらも愛を育んでいくのを丁寧に描いています。
    物悲しい音楽や突き抜けたユーモアやゾルグとエディとの友情やゾルグとベティの献身的な愛が印象的です。
    テキーラ・ラビドを飲みながら、まったり見たいラブストーリー映画の傑作です。

  • しょっぱなから過激な性描写、そして裸エプロンみたいな格好をしたベティの登場と、なんとも刺激的な映画。ベティのヒステリックな感じを受け付けられるかどうかがこの映画の好き嫌いの分かれ目かなと思った。個人的にはあんまり。なぜベティにあんなにされながらベティを愛し続けたのか、犯罪をしたり、しまいにベティを殺したりできたのか、ちょっと理解できなかった。ただ、フランス映画独特の洒落た雰囲気、美しい色づかいにせりふ回しが素晴らしくて、画面から目が離せず、退屈はしなかった。

  • 後半、「最後は二人で崖から海か大地に向かってダイブだな(黄色いベンツで!)」と、勝手に思いながら観てたけど、男がそこまで青くなかった。
    ここに二人の年の差の意味を知った。

    ベティのクレイジーで危うくて小悪魔な感じが、一見男性を破滅させてしまうファムファタルに見えてしまうけど、結果、創作を再開させるミューズになった。
    最後に男が生きるか死ぬかで、ベティの意義も180度変わる。
    (最後、キッチンで横たわっているシーンでは、左腕のところに赤いビニール袋?みたいなのがあったけど、リストカットしたの?というミスリードをさせようという意図だったのかな。)

    「僕は30歳になってようやく人生を生き始めた」

    この言葉は、きっと白猫に見守られながら書いたのかなと想像させられる。

    老人ばかりが住む一帯の管理人に収まっているゾルグを衝撃的な強引さで連れ出したベティ。

    「星を見て」と言ってゾルグに新しい生を与えたベティ。ベティの苦しみを終わらせてあげたゾルグ。純粋な愛の物語だった。

    引っかかる点が無いわけじゃないけど、荒っぽさが残る点もこの映画の魅力かもしれないなぁーと。

    ベアトリス・ダルの魅力が焼き付いて離れない。何度も見返してしまいそう。
    水原希子とCoccoを足して割った感じ(笑)

  • 海辺のコテージで一人気ままに暮らすゾルグさんと、
    自由奔放な少女ベティの燃えるような恋愛の話。

    ●ベティはカワイイ?

    ヒロインのベティですけど、
    なかなか可愛らしい顔。
    体もブリブリ。

    ただ病的なほどの癇癪持ちで、
    彼女が怒り狂うシーンは、
    物が必ず壊されるし、
    半分くらいは流血沙汰になっている。

    どれだけ可愛くても、これはちとキツイ。

    ●意外と尽くす男ゾルグさんとベティ

    最初はただのグータラお兄さんに思えたゾルグさんだが、
    トラブルメーカーのベティを一途に愛しつづける。
    ゾルグの一途な愛は物語の中核の一つ。だと思う。

    対するベティなんだけど、結局、
    ゾルグの愛に応えていたのか、というと、
    そうでない、と思えるところが多い。

    なんだか、ないものねだりというか。
    若い女の子という点でしょうがないのか。

    ●基本はSEX三昧

    とにかく、やりまくり。

    でも、例え肉欲的でもお互いに求めるものが
    あるという事はうらやましいな、と思ったり。

    ちなみに、ウィキペディアを見ると
    「The 50 greatest Sex Scenes in Cinema」というのの、
    の第6位にランクインしているらしい。

    他の50位を見てみると見たことのない映画ばかりだった。
    唯一知っていたのは「ブローバックザ・マウンテン」くらい。

    ●ラストが良かった

    最後、ゾルグが物語を書くという行為の中に、
    ベティとの永遠の愛を見出す。

    男の独善的な感傷と言われるかもしれないが、
    ゾルグの「愛したい」という行為に感動した。

  • これぞフランス映画。
    最初からクレイジーだけど、段々壊れてくベティ観るのが辛かった。
    途中、ベティ嫌な女だと思ってたけど、
    鑑賞後に思い出したのは、2人が幸せそうだったシーンばかりだった。
    乾いた空に響くサックスが素敵だった。

  • ベティの激しい生き様と彼女がどんな状態になっても愛し続けるゾルグの愛が深くて綺麗でみっともなくて泣ける。ある程度恋愛を経験した人はより世界観に入り込める大人向けの内容。人と人との繋がりが暖かくて何でもない日常が輝いて見える。母を亡くしたエディが悲しんでいて、それを左右からぎゅっと抱きしめて慰めるシーンも素敵だった。絶対日本人にはできない慰め方。喜怒哀楽や欲望をありのままに表現している素直な気持ちになれる映画

  • 岡村さんは、若い頃はベティみたいな恋をしたかったけど、今はもうそんなの無理。家庭では落ち着きたい。
    松田美由紀さんは、今でもベティみたいな恋をしたい。

  • Huluにて鑑賞。
    ポスターではよくお目見えする作品だが、やっと観れた。

    普通は肯定しちゃよくないのだろうけど、
    死を以て、「深愛」を貫くこともあるのかもしれないと、この映画を見たら思うのである。

    ベティには他にどこにも行き場がなかったのだ、ゾルグに最後まで愛されて旅に出た。

    ラストシーンを見るからにゾルグは一生をその筆にしたためて生きていくんだと思う。

  • 映像と音楽がすごく美しい。自由奔放で一生懸命で魅力的なベティ。

全77件中 1 - 10件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×