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- / ISBN・EAN: 4988126200794
感想・レビュー・書評
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コメディ映画と聞いて観たけど感想としてはむしろサイコパス・ホラー映画。とにかく出てくる登場人物が皆少しづつ狂ってて、それは本人役のマルコヴィッチですら例外ではない。「私の中に他者が存在する」なんて言葉は精神分析で散々言い尽くされたテーマだけど、では私の中に自己が侵入したらどうなるのか、それを映像化するとこんなに醜悪になるというのが面白かった。もしこの穴がマルコヴィッチの潜在願望とするのなら、それは己の空虚を不特定多数の他人の欲望で埋めようとする「ビッチ」そのもののふるまいであるというのがまた興味深い。
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夢想家の想いを映画化したことが羨ましい。
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(1999年作品)
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ずっと前に見た
夢を見てるような不思議な感覚 -
俳優のジョン・マルコヴィッチの頭の中に15分だけ入れる穴があるという話。この穴に入ると、マルコヴィッチの観たもの、聴いたもの、食べたもの等を体験できる。15分経つと、泥だらけになって高速道路そばの原っぱに落とされる。何でジョン・マルコヴィッチなのかとか、何で15分だけなのかとかの説明は特にない。そういう穴なんだから仕方がない。
とてもシラフで考えたとは思えないほどぶっ飛んだ設定。この企画書を読んでゴーサイン出した人はすごい。
この穴に何人も入ったらどうなるのかとか、ジョン・マルコヴィッチ本人が入ったらどうなるのかとか、色んなパターンを試して、設定をきちんと使い切ってるのも良い感じ。 -
7と1/2階の穴に入れば
貴方も俳優ジョン・マルコヴィッチ !
最初から最後まで
首傾げたまま観ちゃう
奇妙ーな作品。
オチを理解するのに数分かかりました。
合間に出てくるパペットが
淫美で、とても、綺麗。
私はマルコヴィッチがマルコヴィッチの中に入ったら
また違うものが見えると思うのだけれども
どうだろう。 むむむ。 -
奇妙な現象がリアル。 突如ハイウェイ脇に落ちる場面が印象的だった(笑) 主人公のおじさんも大変です。
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(Being John Malkovich; 1999/米、122min.)
7と1/2階。
なかなかない発想。 不思議な映画だ。 -
ある穴から15分間だけ名優ジョンマルコヴィッチになれる。
哲学的。自分とは異なる考え方、感じ方、姿から違う見方で世界を除いてみたいとは一度は思うことだと思う。
自分という器を離れると、その器に合わせて感情も変化する。外からの視点でも、どの器に酌まれた感情かで扱い方が変わる。そうすると、アイデンティティとは極めて曖昧なもので変化するもので絶対的なものではなくなる。そもそも今の自分も始めは違う器に入っていたのかもしれない。
そんな訳のわからないことを考えさせられる訳のわからない映画。 -
人形遣いのクレイブは仕方なく就職した奇妙なビルで15分間俳優ジョン・マルコヴィッチになれる穴を見つける。7と1/2階の同じフロアで働くマキシムにどうしようもなく惹かれるけれど、穴を体験した妻ロッテがマキシムと愛し合うようになってしまい...奇妙でシュールな展開や人物がすごく面白い。マルコヴィッチがマルコヴィッチに入った時の世界が衝撃的だった。