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- / ISBN・EAN: 4988013080942
感想・レビュー・書評
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シェイクスピアの原作より、悪役シャイロックに同情的なストーリーだった。根っからの悪人として描かれていたのが悲劇の悪役に、当時のユダヤ人への偏見に苦しみながら娘を思う人間味のあるキャラクターになり、シャイロックに比べ主人公達がうすっぺらく感じてしまった。
原作も、いまの価値観で読むといくら強欲無慈悲な奴でもシャイロックに対し理不尽だと感じる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シェイクスピア作品の中で、ロミオとジュリエットに並ぶくらい初心者にも分かりやすい話なんじゃないかな?
分類は喜劇だけど、その中にユダヤ教徒の迫害っていう悲劇が組み込まれていて、悪役のシャイロックがだんだん可哀相に見えて来る。シャイロック役のアル・パチーノの、見ている側に「こいつ悪い奴だなー」「こいつ可哀相だなー」という二つの感想を感じさせる演技がすごく絶妙だったので良かったです。裁判のシーンは見ていてドキドキしました。この裁判シーンの映像化のしかたは好きですね。
台詞のイントネーションもシェイクスピア独特の抑揚があって、ちゃんと忠実に作ってる感がありました。
全体的に言うことなしなんだけど、一つだけ残念なのは、二時間くらいでまとめないといけないからだと思うけどちょっぴりテンポが早かったかな~ってとこ。もう少しゆっくり話が展開しても良かった気がします。 -
主役は「ヴェニスの商人」アントニオではなくて、ユダヤ人の金貸しシャイロック。原作は喜劇だけど、この作品は喜劇的要素は薄く、どっちかといえばシャイロックの悲劇。
ユダヤ人への差別の理不尽さすさまじさは日本人には理解しにくいが、作中のシャイロックのセリフ、「キリスト教徒と何が違うのか」というあたりは考えさせられるところだった。
友人に金を借りてもらってプロポーズし、恩人の頼みとはいえ妻に贈られた指輪を譲ってしまうバサーニオ、情けなく見えた。
一方で、ポーシャの名裁判ぶりは胸がすく。
しかし、あの場面を見て、ユダヤ人ざまあみろという気には到底なれない。見ていて、身勝手なのはどっちだ、と思った。 -
ユダヤ人商人シャイロックの悲劇的側面を強調した映画化、本来なら当人が信じていた正義自体に裏切られる様が喜劇的に描かれるのだそうな。まあ分かりやすい悪役で当てはめやすい立場がユダヤ人だったのだろう。映画では哀愁漂ってて凄くいい、完全にシャイロックが主人公。けどその分結婚組の幸福度合いがおざなりになってるように見えてしまった。劇でもあんなもんなのかなぁ。シャイロック娘の応答が何もなくて消化不良。シェイクスピア版にも元ネタがあるようだけど構成力は要る、カタルシスは抜群。黒人が面白い。
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原作に忠実だなと。それ以外はないのが残念。
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何だかなー、な感想
ポーシャらの機転の利いたあの言動には拍手、だけどやっぱりシャイロック側
からしたら……
昔の話だとこうなるのね、という
ユダヤ人は迫害、黒人も差別、そんな映画ばっかりだしこの時代背景だと
やはりこれはこれで当時は良かったのんだろーな…と思うけど…
シャイロックの哀れさに言葉が見つからなかったよー娘も酷過ぎる、薄情だ
大体何で最後あの子があんな哀しげなシーン?
『えっ』ってなるよー
おまけに『わたしも夫から指輪を取って見せるわw』って
言って毟り取っておいて、再会後の一言www
とんだ性格ブスだなと笑ったわwもう少しあるでしょ、やり方w
勿論、かのシェイクスピアのヴェニスの商人なのでこれもまた、再び観ることに
なると思う作品なんだけど…
これに限っては本当に少々引っかかるところあるわ
あ、最後に
ポーシャ役の人
そこまで美人と思えなかったけれど、男装姿観て少々納得
男装似合って太い声も出て…美人?でもそこそこ男装の
しっくりくる女性、探したのかな?と思ったー -
表向きには喜劇なのだろうが、ある意味悲劇。
ユダヤ人であるシャイロックしかり、妻に試されたバサーニオしかり。
シェークスピアのストーリーは完成度が高い。 -
良くも悪くもド直球。メイン以外のストーリー丸忘れの向きには助かる。
ストーリーは踏襲しつつも視点を変えた切り口もあったと思うが、シャイロック寄りに描くとか、主人公側のカイジっぽい綱渡りをメインに描くとか、そんな別作もあって良いと思う。 -
憎しみからは、何も生まれない。
アントーニオ→ つば吐くな
バサーニオ→ くず。他人の金でプロポーズするな
シャイロック→ 娘を泥棒呼ばわりするな
シャイロックの娘→ なんでお前がラストカットやねん