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- / ISBN・EAN: 4933364611222
感想・レビュー・書評
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「一針一針にこめられたのはその命への思い」
17歳のクレール(ローラ・ネマルク)は望まない妊娠をして、親友のリュシルとの手紙のやり取りで孤独と不安を紛らしていた。医者からは、出産費用は無料で産後すぐ養子に出す制度・匿名出産を薦められていた。
クレールはスーパーのレジ係として働きながら、小さな一間の下宿で黙々と刺繍制作に打ち込んでいる。同僚から意地悪く「太りすぎじゃないの」と言われ、思わず「癌なの。薬の副作用よ」と嘘をついてしまった。
週末に帰省したリュシルに会いに行くと、家にはリュシルの兄ギョームがいた。友人のイシュハンとバイクに2人乗りしていて事故に遭い、ギョームは顔に大怪我を負い、イシュハンは亡くなった。ギョームは仕事を辞め、3年ほど外国に行くつもりでいる。
リュシルの母親に「アトリエに行って元気づけてあげて」と言われたクレール。イシュハンの母親、メリキアン夫人(アリアンヌ・アスカリッド)は刺繍職人で、クレールは1年前にアトリエを訪れたことがあったのだ。
髪をまとめてターバンを巻いたクレールは、自分の刺繍作品を包んでメリキアン夫人のアトリエに行く。陰鬱な表情で戸口に出てきたメリキアン夫人は「ミシンは使える? 資格はある?」と問いかけ、「急ぎの仕事があるから明日また来て腕試しをして」とだけ言われて戸は閉まった。
翌日、どうやら合格したらしいクレールは、アトリエに通うことになる。スーパーには10日間の欠勤届けを出した。
メリキアン夫人は高名なルサージュ氏から依頼された緻密な刺繍を制作中。ルサージュ氏の店で12年間働いた後も仕事を依頼されていて、ラクロワの仕事も請け負っているという。
ともに寡黙なクレールとメリキアン夫人は無駄な話は一切しない。夫人はクレールのお腹のふくらみに気づくが、何も口に出さない。クレールは夫人の刺繍作品に見とれ、自室に帰ると自分の作品づくりに没頭する。
だが、アトリエに通うようになって2週間ほどたったある日、クレールはアトリエの床に倒れている夫人を発見する。自殺を図ったようだった。救急車で病院に運び一命をとりとめるものの、夫人はクレールの面会を拒否し、看護婦にお金の入った封筒を託していた。夫人になじられながらもクレールは見舞いを続け、夫人がやりかけていたルサージュ氏からの依頼の作品を仕上げていく。
ある日、ギョームも一緒に病院を訪れ、帰りの車の中で2人は互いに惹かれあっていることを感じとる。
完成間近になったルサージュ氏からの依頼作品を、クレールはふとした拍子に裂いてしまう。大変な失敗をしてしまったと青くなって病室を訪れたクレールを見て、夫人は思わず笑い出す。「大変なことよ…でも直せるわ」。
ある日、母親が下宿の戸口でクレールを待ち構えていた。スーパーを訪れて初めて娘の休職を知ったという。クレールはわざと母親にふくらんだお腹を見せつけても、母親はまったく気づかなかった…。
退院したメリキアン夫人に、クレールは黒地に白いスパンコールを縫い付けた手製のショールをプレゼントする。上品でゴージャスで個性的な仕上がりに夫人は驚き、心から感激した表情を見せた。
クレールが夫人のアトリエで眠り込んでいた深夜、夫人がパリから戻ってくる。ラクロワから依頼が来てパリに行ったのだった。クレールが作ったショールをラクロワに見せたという。「デビュー作から評価されるのは稀なことよ」。希望と絆がやがて二人の間に生まれ育っていくのだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
17歳のクレールは妊娠5ヶ月。誰にも相談できない彼女は一人、“匿名出産”で産む決意をする。刺繍が大好きなクレールは、妊娠を隠すため親友の勧めもありオートクチュールの刺繍職人メリキアン夫人のアトリエで働くことになった。一人息子を事故で亡くして以来、心を閉ざしたメリキアン夫人と、出産という未知の世界へと向き合わざるをえないクレール。不器用な二人は刺繍を通じ、少しずつ心の絆を育ててゆくのであった―。
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とても淡々とした物語だな、というのが印象。
正直、最後のシーンが色んな物をぶち壊したような気がする(嫌悪感)。
刺繍はとても綺麗だし、クレールとメリキアン夫人が互いに少しずつ心を開いて通わせていくのは見ていて良かったのに。 -
ため息がでる刺繍の美しさ。
大人になる少女の姿に力をもらった。 -
静かなフランス映画大好きだー.+゚(・∀・)゚+.゚
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17歳のクレールは妊娠5ヶ月。誰にも相談できない彼女は一人、“匿名出産”で産む決意をする。刺繍が大好きなクレールは、妊娠を隠すため親友の勧めもありオートクチュールの刺繍職人メリキアン夫人のアトリエで働くことになった。一人息子を事故で亡くして以来、心を閉ざしたメリキアン夫人と、出産という未知の世界へと向き合わざるをえないクレール。不器用な二人は刺繍を通じ、少しずつ心の絆を育ててゆくのであった―。
フランスを代表する新旧女優陣が出演!
『イブラハムおじさんとコーランの花たち』でヒロインに抜擢された期待の新星ローラ・マネルクと『マルセイユの恋』でセザール賞主演女優賞に輝く実力派アリアンヌ・アスカリッドが共演!セザール賞主演女優賞に輝く実力派アリアンヌ・アスカリッドが共演!
2004年カンヌ映画祭国際批評家週間グランプリ受賞!
長編デビュー作となる気鋭の女性監督エレオノール・フォーシェの瑞々しい演出が発揮された本作は各映画祭で高い評価を獲得!見事カンヌ国際映画祭で国際批評家週間グランプリを受賞した。 -
母性がテーマなのかなと思いました。息子をなくした夫人、やっぱりどこかで娘を気にかけているクレールの母親、そしてクレール自身も、出産が近づくにつれ自分の中に芽生えるものがあって、最後の決意に至ったのだと思う。
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結論から言うと、好みではないです。
フランス映画にありがちな感じでもあります。
それでも途中までは、一体どう終わらせるのかなと期待して
見ていたのですが、ラストちょい手前で、
おいおいそれなんだよ、と。
でも、映像は綺麗でした。
それだけで見る価値ある映画かも。
特に刺繍とか色彩とか好きな人は、ぼーっと眺めておくと
いいかもしれない。 -
製作年:2003年 製作国:フランス 時間:88分
原題:BRODEUSES
監督:エレオノール・フォーシェ
画面の配色が綺麗で溜め息モノ。刺繍のシーンはとても良いです(3.0点) -
こういう話が大好きです。刺繍がほんとに美しすぎる…!!主人公の子も好感。(2003 フランス)