本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
感想・レビュー・書評
-
まず1983年、30年前ということを頭において読まねばならない。最初の方では、キャッチーな「○○を摂るとがんになりやすい」という疫学報告。当時は電磁波はおろか、ピロリ菌も存在していない。面白くなるのは、バーキットなどのウイルス発がんのあたりから。それ以降は、黒木先生お得意のがん研究の歴史の話になる。吉田肉腫やHeLaの誕生、研究捏造にクローンマウスまで、選ばれたテーマのほとんどが今でも通用するものばかりで驚く。なにしろ、Rasの発見の前の本だ。とはいえ、今では重視されない化学発がんに寄りすぎた内容であり、歴史書の一つとして読むべきであって、教科書の副読本としてはおすすめできない。
詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示