性の王国 (1981年)

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  • 1981年刊(つまりバブル期前)。週刊文春連載の集積。性という切り口であるが、①日本人の東南アジア買春ツアー、②雄琴ソープランド街形成過程、③老齢期の性愛、④コンドーム製造会社の成長という、かなり毛色の異なる連載。②は日本国内の高度成長のあだ花、強かな商人象を活写。③は超高齢化社会を迎える現代こそ問題とされるべきだが、性愛が生きる意欲をもたらす(現れ方は違うが男女問わず)点は忘れるべからず。①の読後感はかなり悪い。種々あるが、十代の少女(識字力欠如のケースも多々)との関係に疑念はないのだろうか、とも。
    最後に④だが、これは戦前の模様が中心。強かかつ技術・販売革新に血道をあげた人々の模様が描かれるが、コンドーム販売の最大の顧客が軍部であり、軍隊内で蔓延する性病罹患(慰安所で感染するケースが多い)を危惧した結果という点が、なんともはや、の感を強くする。

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