Kボゥイさんの感想
2011年11月27日
19世紀英国の長閑な田舎町に少しずつ忍び寄る黒い影。敬虔な司祭の孤軍奮闘。司祭の最期の選択がどうなるのか気になり、後半はページを繰る手が止まりません。 日常生活に潜む素朴な美しさをこれでもかと引き立てた後、超自然的な力でその日常生活をかき乱し、最後は自然賛歌に持っていく流れが良い。
本名はエドワード・ジョン・モートン・ドラックス・プランケット(1878‐1957)で、第十八代ダンセイニ城主であることを表すダンセイニ卿の名で幻想小説、戯曲、詩、評論など多くの著作を発表した。軍人、旅行家、狩猟家、チェスの名手という多才なアイルランド貴族だった。『ペガーナの神々』をはじめとする数々の著作により、その後のファンタジイ作家たちに多大な影響を与えた。 「2015年 『ウィスキー&ジョーキンズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」